市販茶中有機リン系農薬の残留実態と茶湯中への移行
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日本茶の茶葉中に検出された有機リン系農薬は, 茶の種類や生産地により特徴が見られた.また, 多種の農薬が同一の茶葉に残留し, とくに, MEP, EPNおよびイソキサチオンの検出率が高かった.さらに, CVP, イソキサチオンおよびプロチオホスは, 1ppmを超えて残留した茶葉が見られた.これら残留量の多かった農薬のうち, イソキサチオンおよびプロチオホスは茶湯中への浸出率が低く, 飲用上とくに問題はないと考えられる.しかし, CVPは3ppmを超えて残留した茶葉があり, 浸出率も高かった.今回の調査では, 茶葉中の有機リン系農薬の残留量は全般的には微量であり, 食品衛生上とくに問題があるとは考えられない.しかし, 登録保留基準値を超える農薬の残留するものが1検体とはいえ見いだされており, また, 同一の茶葉に多種の農薬が同時に残留していたことから, 今後生産者は農薬散布に当たり, その使用時期や使用方法などに十分配慮して, 茶葉中残留農薬量を極力減らし, 消費者の安全を図らなければならないと考える.
- 日本農薬学会の論文
- 1989-02-20
著者
-
観 公子
東京都健康安全研究センター
-
観 公子
東京都衛研
-
永山 敏廣
東京都立衛生研究所
-
観 公子
東京都立衛生研究所
-
永山 敏廣
東京都健康安全研究セ
-
飯田 真美
東京都立衛生研究所
-
田村 行弘
東京都立衛生研究所
-
飯田 真実
東京都立衛生研究所
-
二島 太一郎
東京都立衛生研究所
-
真木 俊夫
東京都立衛生研究所
-
真木 俊夫
東京都立衛生研究所食品研究科
-
二島 太一郎
東京都立衛生研究所多摩支所
-
二島 太一郎
東京都立衛生研究所食品研究科
-
田村 行弘
東京都衛研
関連論文
- 輸入穀類加工品中の残留農薬実態(1994年4月〜2006年3月)
- HPLCによる食品中のアセスルファムK, サッカリン及びアスパルテームの分析法
- 食品中のアセスルファムK, サッカリン及びアスパルテームの分析法
- 輸入食品中の放射能濃度(平成17年度)
- 輸入食品中の放射能濃度(平成16年度)
- 輸入食品中の放射能濃度--平成15年度
- 輸入食品中の放射能濃度(12)平成14年度
- 輸入食品中の放射能濃度(第11報)平成13年度
- GC-NPDによる農産物中のヒメキサゾール分析法
- 各種ジャガイモ中のグリコアルカロイド含有量調査
- 市販食品中の特定原材料(卵, 乳)の検査事例
- ジャガイモ中のα-ソラニン, α-チャコニンの含有量および貯蔵中の経時変化
- 有機リン系農薬分析時に食品から検出された未知ピークの同定
- 6.アジア産野菜中の残留農薬(第25回農薬残留分析研究会)
- りんご,なしおよびメロン中のカプタホール,シへキサチン, 1-ナフチル酢酸およびキントゼンの同時抽出分析
- GC-FTDによるかんきつ類中のイマザリルおよびイマザリル代謝物の分析
- 残留農薬分析時にキウイフルーツから検出された化学物質
- HPLCによる農産物中マレイン酸ヒドラジドの簡易分析
- 農産物中のN-メチルカルバメート系農薬及びその代謝物の一斉分析法
- アロエ飲料中のバルバロイン関連化合物の含有量及び保存中の挙動
- アロエ飲料中のバルバロイン関連化合物の構造解析
- 市販ベビーフード中の残留農薬実態(1996年4月〜1998年6月)
- 食品中で生成するソルビン酸の異性体について
- 果実中のエトキシキン分析法の評価
- ポストカラムHPLCによる大豆中グリホサートの分析
- GC/MS(SIM)による農作物中110農薬の一斉分析法
- 東京都多摩地域における飲用の井戸水中農薬の実態調査
- 東京都多摩地域飲用地下水における臭素酸イオンの実態調査
- 青汁製品中のビタミンKの分析
- 輸入食品中の放射能濃度(10)平成12年度
- 第 21 回農薬残留分析研究会
- アブラソコムツによるヒスタミン食中毒
- 輸入農産物中の残留農薬実態調査(有機塩素系農薬,N-メチルカーバメイト系農薬及びその他)--平成13年度
- 原料生薬に含まれる有害物質の実態調査(4)タイソウについて
- 食品と残留農薬
- 輸入野菜の安全性 輸入野菜中の残留農薬
- 農産物中の残留農薬分析法と市販品中の残留実態
- 市販茶中有機リン系農薬の残留実態と茶湯中への移行
- 魚介類の腐敗に伴う不揮発性アミン類の生成とその消長
- UV検出イオンクロマトグラフィーによる野菜及び鶏卵に使用された亜塩素酸ナトリウムの分析と水浸漬効果
- 原子発光検出器付ガスクロマトグラフ(GC-AED)を用いたネギ類, キノコ類中の塩素含有農薬の分析
- 食品中のカフェイン,テオブロミン及びテオフィリンの含有量
- HPLCによる食品中のカフェイン,テオブロミン及びテオフィリンの同時分析法
- イオンクロマトグラフィーによる巻貝(軟体動物)中テトラミンの分析及び調理による消長
- 化学物質及び自然毒による食中毒等事件例(平成17年)
- 化学物質及び自然毒による食中毒等事件例--平成16年
- タンパク質濃縮キットを応用した特定原材料の検査法
- 化学物質及び自然毒による食中毒等事件例--平成15年
- HPLC による農産物中のシクロスルファムロン分析法
- 市販味噌及び醤油中の不揮発性アミンの分析法及びその含有量
- HPLCによる農産物中のダイムロン分析法
- フォトダイオードアレイ検出 HPLC による農作物中のクロリムロンエチル及びトリベヌロンメチルの分析
- 野菜加工品中の残留農薬実態(1994年4月〜1997年3月)
- 保持指標を用いた食品中含窒素系及びカーバメイト系農薬のデュアルカラム・内部標準法による一斉分析
- HPLCによる農産物中アラニカルブの分析法
- 市販の無農薬及び減農薬栽培表示農産物の農薬残留実態(1988〜1994年度)
- HPLCによる農産物中のメタベンズチアズロンの分析法
- 輸入穀類加工品(1988〜1994年)中の残留有機リン系農薬
- 輸入果実加工品中の残留農薬
- バナナ中ビテルタノールの残留及び成熟中の変化
- 果実類に使用された農薬の果皮及び果肉中の濃度
- 高速液体クロマトグラフィーによるバナナ中のビテルタノール分析法
- 塩素処理による臭素酸イオン生成条件の検討
- くさやの加工品から検出された不揮発性アミン及び揮発性塩素窒素の由来について
- イオン対高速液体クロマトグラフィーによる柑橘類及びバナナ中のチアベンダゾール, ジフェニル及びオルトフェニルフェノールの分析
- 河川の微量元素汚染指標生物としての水生昆虫ヒゲナガカワトビゲラに関する研究 : 実験室における水からの微量元素の蓄積
- 杜仲葉を主原料とした健康食品中のゲニポシド酸及びカフェインの分析
- 化学物質及び自然毒による食中毒等事件例(第19報)平成13年
- A108 畑およびゴルフ場で使用される農薬の土壌中残留性の評価
- 市販魚介類およびその加工品中のヒスタミン含有量調査
- 化学物質及び自然毒による食中毒等事件例(20)平成14年
- 自然毒及び化学物質による食中毒の概要(昭和55年〜平成9年)
- イワシの蒲焼によるヒスタミン食中毒
- 化学物質及び自然毒による食中毒等事件例(18)平成12年
- 固相抽出法を用いた食品中の不揮発性腐敗アミンの分析法
- 食品中の銅クロロフィリンナトリウム分析における指標成分
- 高速液体クロマトグラフィーによる柑橘類中のイマザリル, ジフェニル, チアベンダゾール, オルトフェニルフェノール及びバナナ中のイマザリル, チアベンダゾールの分析
- 輸入農産物中の残留農薬実態調査(有機リン系農薬及び含窒素系農薬)平成12年度
- 輸入農産物中の残留農薬実態調査(有機リン系農薬及び含窒素系農薬)--平成13年度
- ICP発光分光分析計
- エゾバイ科巻貝(軟体動物)の唾液腺,可食部及び内臓中のテトラミン含有量
- キノコ中のシアン含有量及び調理による消長
- 輸入農作物中の農薬残留実態
- 食品及び環境中のN-ニトロソ化合物その含有量と暴露量について
- 農産物中フルスルファミドの分析における精製の検討
- 市販魚介類およびその加工品中のヒスタミン含有量調査
- GC-FTDによるかんきつ類中のイマザリルおよびイマザリル代謝物の分析
- 国内産野菜・果実類中の残留農薬実態調査--平成13年度
- 輸入農産物中の残留農薬実態調査(有機塩素系農薬,N-メチルカーバメイト系農薬及びその他)平成12年度
- 塩化メチル水銀の免疫能に及ぼす影響
- 農産物中のN-メチルカ-バメイト系農薬分析法
- 国内産農作物中の農薬残留実態
- 輸入穀類中有機リン系農薬の残留実態と小麦製粉工程における挙動
- 農産食品及び各種加工食品中の安息香酸
- 果実及び果実加工品中の安息香酸
- パン製造工程中の臭素酸カリウムの挙動
- パン中の臭素酸分析法
- 国内産野菜・果実類中の残留農薬実態調査--平成12年度
- 既存公定試験法を応用した玄米中シメトリンの分析
- Humicola fuscoatra によるアフラトキシンB_1の変換に関する検討