市販クリームの起泡性と起泡クリームの特性

概要

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1.生クリームも混合クリームも非ニュートン流動でチクソトロピー性を示し,攪拌による構造破壊の程度は混合クリームの方が大きい。2.5℃起泡の場合,混合クリームは生クリームより最高オーバーラン値に達するのに時間はかかるが,その値はかなり高い。また生クリームは最高オーバーランを過ぎると速やかに転相するが,混合クリームは最高オーバーランを過ぎても外観はなめらかで,転相開始点を見過しやすい。3.15℃起泡では混合クリームはオーバーラン値は著しく低下し,温度上昇の影響を受けやすいが,生クリームではその影響は些少である。4.各クリームとも砂糖を添加すると最高オーバーランは低下し,泡立て時間はやや短縮される。5.最高オーバーラン値における起泡混合クリームは,起泡生クリームより白色度,オーバーラン値,硬さ,付着性,凝集性,粘稠度が高い。6.官能検査においては,生クリームの方が混合クリームより味,においが好まれた。7.起泡クリームを5℃に30分放置ではほとんど品質の変化はみられないが,30℃に保存すると硬さ,粘稠度,付着性は低下し,凝集性は高くなり離漿しやすい。8.5℃で24時間冷蔵した場合,各起泡クリームとも色差,硬さ,付着性が増大し,凝集性,重量,離漿量は減少する。また,砂糖を添加すると無添加の場合より品質の変化は少ない。
1978-09-30

市販クリームの起泡性と起泡クリームの特性

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