ラードの水煮におけるショウガの脂質酸化防止効果に及ぼす共存物質の影響

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概要

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鉄鍋を用いた豚肉等の水煮を想定して,ラードの水煮におけるショウガの脂質酸化防止効果に及ぼす共存物質としての鉄,アスコルビン酸,味噌の影響について調べた結果を要約すると次のようになる。1.ラードの水煮により,リノール酸の減少と共にPOVが80.9と上昇し,脂質酸化の促進がみられた。2.鉄鍋から水中に溶出する無機鉄(以下,鉄)は,レバー中の有機鉄に比べて微量でも脂質を酸化させた。3.2価鉄の状態の鉄を水煮すると,その一部が酸化鉄に変わるが,アスコルビン酸を添加するとその変化は些少になった。4.鉄は,脂質の酸化を顕著に促進させるが,ショウガ単独,さらにアスコルビン酸を添加すると,顕著に酸化は抑制されるが鉄の酸化促進作用は認められた。5.味噌は,脂質の酸化を抑制させるが,ショウガの脂質酸化防止効果を低下させた。しかし,共存する鉄の酸化を抑制する作用があった。
2000-02-20

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