幼児の身体発育に影響を及ぼす要因の研究

概要

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幼児の身体発育に影響を及ぼす食生活要因,家庭環境要因,生育要因などの関わりを明らかにするために,豊橋市立4保育園3・4・5歳児男女302名について検討した. 1.対象児の体重は昭和55年全国身体発育値の%-ile区分と近似していた. 2.身体状況の指標として取り上げた体重と体力とは一致度の高いことが確かめられた. 3.食生活状況のうち朝食の食欲と体重,朝食の牛乳の飲用と体力との間には関連があることが認められた. 4.家庭環境では母親の職業と体力との関係を認めた. 5.生育状況では授乳方法と体重との関連性が高かった. 6.多変量解析により体重および体力と諸要因との関わりをみると,「やや早熟タイプ」「育児上問題があるタイプ」「親の関与が強いタイプ」などが形成され,幼児の発育とそれを取りまく諸要因との総合関連が明らかになった.調査にあたり,ご高配をいただいた豊橋市児童福祉課,ご協力いただいた牛川東・くるみ・こじか・津田保育園の各園長はじめ諸先生,父兄の方々に深謝すると共に,体力測定に関してご助言いただいた本学千田巌教授に感謝申し上げる.
名古屋女子大学の論文
1984-03-31