ブドウ糖の調理への利用に関する研究 : 第5報 : ゼラチンゼリーへのブドウ糖の使用
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概要
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果汁を用いたゼラチンゼリーに,ショ糖の代わりにブドウ糖を使用することの適否を検討した。実験試料はショ糖添加(A),ブドウ糖添加(B),ショ糖・ブドウ糖混合添加(C)の3試料とし,試料作成時のゼラチンと糖の溶解温度は,50℃と100℃の2方法に依った。1.ゼラチンの溶解時間は,各試料とも,50℃溶解は100℃溶解よりも長い。糖の溶解時間も,各試料において50℃溶解は100℃溶解よりも長く,また糖量の多いほど長時間を要する。試料間の比較においてはA<C<Bの順に時間を要する。2.pHは試料間に大差はないが,数値の上ではA>C>Bの順に低い。3.色(吸光度)測定の結果,試料間に大差はないが,B>C>Aの順にやや低い。各試料とも100℃溶解が50℃溶解よりもやや高値である。4.試料ゾルの粘度は,B>C>Aの順に低く,また各試料とも50℃溶解が100℃溶解よりもやや高い。試料ゲルの硬度は,B>C>Aの順に低い。破断力は50℃・100℃溶解ともにBが比較的高い。6.試料ゲルのたわみ率は,試料間に大差はない。7.試料ゲルの崩解は,試料間に大差はないが,50℃・100℃溶解ともにBがやや安定度が高い。8.色・粘り・硬さ・口触りに関する官能検査において,試料間に有意差は認められない。味に関して識別では有意差があるが,嗜好順位では有意差は認められない。
- 日本調理科学会の論文
- 1978-06-30
著者
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