<原著>ネパール王国の都市近郊に居住するチベット移住民の食生活

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概要

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ネパールの都市近郊に居住するチベット移住民の食生活を調査し, 栄養生態を検討した。1. 対象は20歳以上の男性237名, 女性299名であった。2. 主食はトウックパ, チベットパン, ツアンバなどの粉食が多く, 米が1日1回摂取されていた。3. 塩茶の食塩濃度は平均0.4%, 脂肪は4%であった。塩茶の脂肪酸組成はバターと殆ど同しでオレイン酸が25%を占めていた。1日平均摂取量は男性770ml, 女性970mlで, 年齢と摂取量に正相関がみられた。4. エネルギー構成は, 蛋白質12%, 脂質22%, 糖質66%であった。動物性脂質比67%, 動物性蛋白質比25%であった。食塩摂取量は約14gで塩茶から約30%を摂取していた。5. 塩茶の摂取は本対象にとっては悪い影響のみを及ぼしているとは考えられず, むしろ重要な栄養源であることが推察された。
1993-02-15

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