<原著>長崎県鷹島町住民の健康科学調査 : 形態および最大酸素摂取量

概要

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地域住民の形態や体力の実態を明らかにする目的で, 長崎県の鷹島町に居住し, 成人病検診に参加した34〜82歳の男性48名, 26〜79歳の女性112名の住民を対象に, 身長・体重・皮下脂肪厚(上腕背部・肩甲骨下部), 体脂肪率および最大酸素摂取量の測定を行った。要約すると, 以下のとおりである。 1.上腕背郡および肩甲骨下部の皮下脂肪厚は, 男性の場合5.0〜9.9mmの範囲に, 女性の場合は10.0〜24.9mmの範囲に多くの分布がみられた。2.体脂肪率は, 男性の場合10.0〜14.9%, 女性の場合20.0〜29.9%の範囲に多かった。また, 肥満者の出現率は, 男性2.1%(48名中1名), 女性24.1%(112名中27名)であった。そして, 男性の場合には, 他のわが国地域住民ほど, まだ肥満化傾向が進んでいないと考えられた。しかし, 女性の場合はそうはいいきれなかった。3.鷹島町住民のMAPの平均値は, 男性の場合にはNepalの活動的な農民ほど高くはないが, 都市や都市近郊に居住する日本人の水準より高い傾向にあった。都市近郊に居住する九州地区住民の年齢とMAPの回帰直線を75.0%の者が上回っており, 低体力化が都市や都市近郊ほどすすんでいるとはいえなかった。女性の場合も, 他のわが国の地域住民のMAPの平均値より明らかに高い水準にあり, 低体力化しているとはいえなかった。
九州大学の論文
1990-03-28

<原著>長崎県鷹島町住民の健康科学調査 : 形態および最大酸素摂取量

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