施設栽培および露地栽培ミカンの化学的成分および官能的評価

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概要

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温州ミカンの施設栽培ミカンと露地ミカンの化学成分および官能的評価について,興津早生同一品種を用いて比較検討を行った. 化学成分的には,糖,酸,ペクチン,色素類およびいくつかのビタミン類について定量を行った結果,ほとんどの成分において露地ミカンより施設ミカンのほうが量的に少なかった.アスコルビン酸含量は露地ミカンで35.5mg%に対して施設ミカンでは約2割低い値となった. 糖酸比は露地区約8に比べて,施設区のほうが12〜15と高かった.アミノ酸組成では,とくにプロリン含量が露地ミカンより施設ミカンで少なかった.またクエン酸とリンゴ酸の比は露地ミカンで4:1に対し,施設ミカンでは1〜2:1であった. 官能的評価は評点法,順位法および2点比較試験法で行ったが,その結果,露地ミカンより施設ミカンのほうが好まれ,なかでも施設無加温栽培ミカンはもっとも嗜好が高かった.
社団法人日本農芸化学会の論文

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