N-ラウロイル-L-バリンの植物体への付着性,侵入移行性および分解性について
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概要
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N-ラウロイル-L-バリン(No. 5)の植物体への付着性,侵入移行性および分解性について検討した. (l) No. 5のイネ葉および葉鞘またはキュウリ果実への付着性はきわめて弱く,簡単な洗浄だけで散布したNo. 5の大部分は洗い流されてしまう. (2) No. 5はイネ,キュウリの葉の健全部位からは侵入移行しにくく,損傷部位からは上下両方向に移行する. (3) 根部からも,ごくわずかではあるが侵入すると思われる. (4) キュウリの果実の損傷部位からも侵入する. (5) イネ体およびキュウリ果実の組織細胞磨砕物とNo. 5-14Cとを反応させると,わずかながら14CO2の生成が認められた. (6) これらの結果と前報までの報告から, No. 5が自然界に散布された場合の挙動について推論した.
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