感光色素の抗稲白葉枯病菌作用(第2報) : 感光色素の作用機構
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概要
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色素No.29他数種の抗菌性感光色素は3.4×10-6M以上の濃度で甘藷ミトコンドリアによるmalate酸化のP:O比を減少させた.色素No.29はNAD-linked基質の酸化におけるADPにより促進されている呼吸を部分的に阻害した.色素の存在はDNPによる呼吸の促進に大きな影響をおよぼさない.色素はsuccinate酸化におけるADP:O比には全く影響をおよぼさない.色素は甘藷ミトコンドリァのATPase活性を促進した.結果から色素が4異的にNAD-flavin siteの高エネルギー中間体に作用することを推定した. 色素No. 29はX. ory2aeの音波処理液の燐酸化を伴わない呼吸に対して何らの影響をおよぼさない.色素はX. oryzae生菌の自家呼吸,glutamateを基質とする呼吸を増大させ,pyruvate, succinate, malateを基質とする呼吸を減少させ, glucose, acetate, α-ketoglutar-ateを基質とする呼吸を低濃度(5×10-6M)で増大させ,高濃度(5×10-5M)で減少させた.色素はDNPとglutamateまたはsuccinateを基質とする呼吸に対して共力効果を示した.濃度-呼吸増大率または減少率の関係において色素は作用濃度の点とglutamateを基質とする呼吸の場合を除きDNPと類似した作用様式を有する.結果から細菌の生育阻止は酸化的燐酸化の阻害によるエネルギー獲得の阻害によって起こされるものと推察された.
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