ウリカーゼに関する研究(第1報) : 放線菌ウリカーゼの誘導生成
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概要
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種々の微生物についてウリカーゼ生産菌の検索をおこない, Streptomycesに属するある種の菌株が,その菌体内に著量のウリカーゼを尿酸に対して誘導的に生成すること,その菌体の収得量も比較的大きく,また超音波処理により容易に菌体内のウリカーゼを抽出できることを見出した.この菌は基本培地に培養した場合,その菌体内に若干のウリカーゼを生成するが,基本培地に尿酸を添加してこの菌を培養すると, 36〜48時間に培地中の尿酸が急速に減少し,同時に菌体内でウリカーゼが誘導生成されて, 60時間でその活性が最高となる.ウリカーゼの生成量は尿酸0.1%を添加した場合が最高であり,基本培地に培養した菌体の10倍に達する.燐酸緩衝液に懸濁した洗浄菌体によるウリカーゼの誘導生成は,菌体内ウリカーゼ活性が低い基本培地36時間培養菌体において最大であり,菌体内ウリカーゼ活性が高い尿酸培地60時間培養菌体においては,その誘導生成は認められない.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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