温度条件の異なる地域におけるカキ果実の発育および成熟様相の相違
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概要
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温度条件の異なる2地域(京都市と山形県鶴岡市)間で1985年から1987年の3年間にわたって, カキ‘平核無’および‘次郎’果実の発育ならびに成熟の様相を比較した.果実の発育期間中の平均気温は京都で鶴岡よりかなり高く推移した. このため, 開花は両品種とも鶴岡で2〜3週間ほど遅かった. しかしながら, 果実の収穫期の差は数日程度であり, 鶴岡において果実の生育日数が短くなることが明らかになった.この鶴岡における生育日数の短縮は, 生長第II期(肥大停滞期)が京都に比べて短くなるためであり, これは夏期の高温期間が京都より2〜3週間短かったことに関連があるものと思われた.果実の着色は京都より鶴岡でやや早くから始まったが, その後は京都の方が速く進行した. また, 果実内の糖の蓄積および可溶性タンニン濃度の減少は両品種とも京都で先行したが, 収穫期には両地域間で差がほとんど認められなくなった.
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