Y-12,141 の dd 系マウスにおける免疫応答に対する作用 抗アレルギー薬に関する研究(第V報)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ヒツジ赤血球(SRBC)を dd 系マウスへ i.v. 投与し,脾 hemolytic plaque forming cell,脾および胸腺 rosette forming cell(RFC)および血清凝集素価を測定した.1×10<SUP>8</SUP> SRBCで免疫したマウスの免疫応答は Y-12,141 30〜100mg/kg の p.o. 投与で影響されないが,cyclophosphamide 10〜30mg/kg および D-penicillamine 100mg/kg の p.o. 投与で抑制された.Ievamisole は 1〜30mg/kg p.o. 投与で脾 RFC 数を増加させた.levamisole の脾 RFC 数増加作用は 5×10<SUP>6</SUP>〜1×10<SUP>8</SUP>SRBC で免疫したマウスで認められた.一方,Y-12,141 10〜30mg/kg p.o. は5〜10×10<SUP>6</SUP> SRBC で免疫したマウスの脾 RFC 数を増加させた.Y-12,141 はSRBC 免疫日の1または2日後に p.o. 投与すると脾 RFC 数を増加させた.D-penicillamine は免疫日の2日前から免疫日までのp.o. 投与で脾 RFC 数を増加させた.cyclophosphamide 20mg/kg p.o. 投与による脾および胸腺 RFC 数の減少は,Y-12,141 3〜30mg/kg および levamisole 1〜30mg/kg の p.o. 投与で回復した.また,cyclophosphamide と Y-12,141 または levamisole の併用で 19S 抗体の減少と 7S 抗体の増加が認められた.さらに,prednisolone 30mg/kg p.o. による脾 RFC 数の減少は,Y-12,141 30〜100mg/kg および levamisole 10〜30mg/kg の p.o. 投与で回復した,したがって,Y-12,141 は少量の SRBC による免疫応答を増強し,薬物による免疫応答の低下を回復させ得ることから,免疫系へ関与することが推定される.
著者
-
塩川 優一
順天堂大学
-
安倍 千之
順天堂大学
-
寺澤 道夫
吉富製薬(株)医薬研究本部開発研究所
-
久留 正生
吉富製薬(株)東京研究所
-
角部 行信
吉富製薬(株)東京研究所
-
後藤 一洋
吉富製薬(株)中央研究所
-
後藤 一洋
吉富製薬(株)中央研究所生物研究所
-
寺澤 道夫
吉富製薬(株)中央研究所
-
寺澤 道夫
吉富製薬(株)中央研究所生物研究所
-
角部 行信
吉富製薬(株)中央研究所生物研究所
-
角部 行信
吉富製薬(株)中央研究所
-
久留 正生
吉富製薬(株)中央研究所
-
久留 正生
吉富製薬(株)中央研究所生物研究所
関連論文
- リウマチ熱, リウマチ性心疾患の発生機序に関する免疫学的研究(続報)
- リウマチ熱, リウマチ性心疾患の発生機序に関する免疫病理学的研究(続報)
- リウマチ熱の発生機序に関する実験的研究 : 超音波破壊した溶連菌細胞壁による心病変の作製
- ニュージーランドマウス (NZB×NZW) F_1 の免疫機能の経時的観察
- 146.細胞性免疫よりみたニュージーランドマウス(NZB×NZW)F_1の免疫機能(細胞性免疫)
- 67 各種サイトカインの好酸球遊走活性についての検討
- HIV感染症患者の好中球減少に対するrecombinant human G-CSF(rG・CSF注)の臨床的検討
- ヒト末梢血リンパ球をもちいたin VitroにおけるSecondary Mixed Lymphocyte Cultureの基礎的検討
- エイズ (AIDS) 患者の診療体制に関する研究 : 東京都エイズ研究班の病院調査より
- オクテット
- 新世紀に向けて着実な進歩
- 21世紀の医療とリウマチ
- 二十一世紀の医療とリウマチ
- リウマチ学40年の歩みと将来への展望
- 井上昇先生を偲ぶ
- 5. その他 : b. わが国におけるエイズの現況
- 医療今昔物語--学説・診療の変遷-33-膠原病
- AIDS--その後の動向 (第22回日本成人病学会記録) -- (特別講演)
- エイズ危険集団(***婦,男性同性愛者)における細胞性免疫の低下とHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染
- 日本のAIDS : 現況と展望
- AIDS--現状と将来 (第21回日本成人病学会記録) -- (特別講演)
- AIDS、現況と将来
- エイズ : 現状と対策
- 血漿交換療法の現況と展望 (第20回日本成人病学会記録) -- (特別講演)
- アスピリン--現代医学よりの見直し
- SA96の慢性関節リウマチに対する薬効検定--多施設協同2重盲検群間比較試験
- 79.TSH及びGH産生下垂体腫瘍 : 細胞学的及び酵素抗体法による検討(総合(甲状腺)(18), 一般講演, 第25回日本臨床細胞学会総会記事)
- 78.甲状腺の穿刺吸引細胞診にみられる好酸性上皮細胞について(総合(甲状腺)(18), 一般講演, 第25回日本臨床細胞学会総会記事)
- リウマチ熱およびその周辺疾患における抗心筋抗体とその病因的意義
- 189.穿刺吸引細胞診で確診し得た慢性甲状腺炎とアミロイドージスを伴った二症例(第24群 唾液腺・胸腺・甲状腺, 示説, 第22回日本臨床細胞学会秋期大会)
- 36.ニュージーランドマウス(NZB/WF_1) へのエールリッヒ腫瘍の移植とその自然歴に及ぼす影響(自己免疫, 膠原病, 臓器アレルギー)
- リウマチ熱, リウマチ性心疾患の発生機序に関する免疫病理学的研究(続報)
- 273 メコバラミンのヒトリンパ球に対するin vitroおよびin vivoの効果(免疫療法1)
- 新規非ステロイド性抗炎症薬(±)-N,N-dimethylcarbamoyl-methyl2-[7-(2-methyl-5H-[1]benzopyrano[2,3-b]pyridyl)]propionate(Y-23023)の鎮痛作用機序
- 新規非ステロイド性抗炎症薬(±)-N,N-dimethylcarbamoylmethyl 2-(7-(2-methyl-5H-(1)-benzopyrano (2,3-b) pyridyl)) propionate (Y-23023)の鎮痛・抗炎症作用
- 479 マウスのアレルギー性気道炎症における好酸球遊走、サイトカイン産生および接着分子発現に対するY-24180の作用
- 261.気管支喘息患者末梢血多核白血球のSRS遊離及びその制御について(Chemical mediator II)
- 184) 腎疾患の腎生検像(殊に電顕像)に関する研究(続報)(第24回 日本循環器学会総会)
- α, 2-Dimethyl-5H-[1]benzopyrano[2,3-b]pyridine-7-acetate類の合成と薬理活性及び生物薬剤学的特性
- 263 ゲルマニウム誘導体の免疫反応系に対する作用(抗体産生と抑制)
- 非ステロイド性抗炎症薬2-(5H-[1]Benzopyrano[2,3-b]pyridin-7-yl)propionic Acid(Pranoprofen)の血小板凝集に対する抑制作用
- 293 TXA_2 合成酵素阻害剤Y-20811のモルモット抗原誘発気道過敏性に対する作用
- 183 インフルエンザウイルスより抽出したヘマグルチニン(HA)によるIIIおよびIV型アレルギー反応に及ぼす免疫抑制剤の効果
- 3.免疫複合体型アレルギーの疾患モデル : MRL/lマウスを中心として(III アレルギーの実験モデル)
- Zymosan処理によるヒト好中球のProstaglandin E_2産生について
- 2.穿刺吸引細胞診における慢性甲状腺炎の異型細胞とその問題点について(甲状腺癌および乳腺癌領域における判定困難な細胞像, ワークショップII-c, 第20回日本臨床細胞学会秋期大会)
- 第28回日本リウマチ学会シンポジウム
- 免疫療法の現況と展望 (第25回日本リウマチ学会) -- (リウマチ性疾患における免疫異常とその対応(シンポジウム))
- 多発性関節炎自然発症実験動物モデルとしてのMRL/1マウス〔英文〕
- (NZB×NZW)F_1 マウスのリンパ系組織における Rosette Formation による免疫応答
- ニュージーランドマウス (NZB X NZW)F_1 へのエールリツヒ腫瘍の移植とその自然歴におよぼす影響
- ニュージーランドマウス(NZB/W F_1)におけるリンパ腫の自然発生
- 107.自己免疫疾患と悪性腫瘍(第1報) : NZB/WF_1マウスを用いての実験的考察(Miscellaneous)
- 230.転移巣から甲状腺微小乳頭癌を診断し得た一症例(第51群 総合(甲状腺), 一般演題, 第24回日本臨床細胞学会総会)
- 臨床医から観た剤形
- 184.甲状腺穿刺吸引細胞診による髄様癌の診断について(第46群:総合〔甲状腺〕, 一般講演, 第22回日本臨床細胞学会総会)
- WS77. Boyden法における遊走細胞数の画像解析装置による自動測定(V 好酸球 1990年(3))
- 30.穿刺吸引細胞診で確め得た転移性の甲状腺巨細胞癌の1例(B群 : 甲状腺, 示説, 第17回日本臨床細胞学会秋期大会抄録)
- 210) リウマチ性心疾患におけるリウマチ活動性の検討 : 血清反応と関節性検像(続報)(第24回 日本循環器学会総会)
- 173.穿刺吸引細胞診で診断し得たバセドー病に乳頭癌の合併した一症例(第43群:耳鼻・甲状腺〔II〕, 一般講演および示説, 第23回日本臨床細胞学会総会)
- 129.上腕骨骨転移を主症状とし嚢胞変性を呈した甲状腺〓胞癌の一症例(J群 骨・皮膚・軟部, 示説展示, 第19回日本臨床細胞学会秋期大会記事)
- 119.穿刺吸引細胞診で診断し得た甲状腺扁平上皮癌の2症例(K群 : 乳腺・その他, 示説, 第18回日本臨床細胞学会秋期大会抄録)
- 新しい薬--ロベンザリット2ナトリウム
- リウマチ学40年の歩みと将来への展望
- 慢性関節リウマチに対する免疫抑制剤ミゾリビンの臨床評価--基礎治療をもとにプラセボを対照薬とした多施設2重盲検比較試験
- オクテット
- AIDS (免疫不全)
- 選択的Thromboxane A2(TXA2)合成酵素阻害剤Y-20811のモルモット気道収縮反応に対する作用
- 血中Complexed IgE検出法の検討
- 231.穿刺吸引細胞診の経時的観察による結節性甲状腺腫の治癒過程の一症例(第51群 総合(甲状腺), 一般演題, 第24回日本臨床細胞学会総会)
- 131.穿刺吸引細胞診で診断し得た甲状腺の多中心性炉胞癌の一症例(甲状腺, 示説, 第21回日本臨床細胞学会秋期大会)
- 甲状腺疾患の診断における穿刺吸引細胞診
- 慢性関節リウマチと大動脈炎症候群を合併した1症例
- Traxanox sodiumの実験的アレルギー性鼻炎に対する作用
- 内科疾患への免疫の関与
- TraxanoxのBALB/cマウスにおける抗体産生能の低下に対する回復作用
- TraxanoxのBALB/cマウスにおける抗体産生系に対する作用
- Y-12,141 の dd 系マウスにおける免疫応答に対する作用 抗アレルギー薬に関する研究(第V報)
- Pranoprofenの尿酸塩誘発炎症に対する作用
- Traxanox sodiumの炎症反応に対する作用
- 19.ニュクリポァーフィルター膜法で確認しえた甲状腺癌の1例(体腔液その他, 示説討論, 第16回日本臨床細胞学会秋季大会)
- 血中Immune Complex高値を認めたPolymyalgia Rheumaticaの一例
- エイズ危険集団(***婦,男性同性愛者)における細胞性免疫の低下とHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染
- (7) 自己免疫疾患の発生機転にかんするニュージーランドマウスの実験的研究
- ネフロ一ゼ症候群を伴うsystemic lupus erythematosusの臨床像と長期予後に及ぼす免疫抑制剤の治療効果について
- アレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg & Strauss)と側頭動脈炎が合併したと思われる1症例
- Microenzyme-Linked-Immunosorbent-Assay (MELISA)によるSLE患者血清中の抗一本鎖および抗二本鎖DNA抗体価の測定
- 向精神薬服用患者の抗核抗体について
- 過去10年間に診断された全身性エリテマトーデスの自然歴に関する研究
- 全身性エリテマトーデスの病像の変遷
- SLEにおける抗native DNA抗体の免疫グロブリンクラスと補体結合性について
- 司会者のことば(まとめ):易感染状態とその対策 (感染とその生体反応)
- ル-プス腎炎の治療と予後について (全身性疾患に伴う腎障害(第76回日本内科学会講演会シンポジウム)) -- (エリテマト-デス)
- Clinical Evaluation of Feprazone on Rheumatoid Arthritis by the Group:Comparison Method through a Double-Blind Controlled Study in Multiple Hospitals
- Pathogenesis of anemia in collagen disease (3):Effect of anti-thymocyte globulin (ATG) on heme synthesis of bone marrow erythroblasts from patients with rheumatoid arthritis (RA)
- Effect of peripheral blood lymphocytes and culture supernate of the lymphocytes from patients with systemic lupus erythematosus on the formation of colonies originated from human bone marrow colony forming units in culture (CFU-C)
- Studies on human peripherial blood B-lymphocyte colony formation in vitro
- タイトル無し
- Periodical change in infections and their countermeasures. Infections for which the pathogen has been discovered. AIDS--actual status and countermeasures in Japan.
- タイトル無し