ニュージーランドマウス (NZB X NZW)F_1 へのエールリツヒ腫瘍の移植とその自然歴におよぼす影響
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概要
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われわれは1968年以来ニュージーランドマウス(NZB×NZW)F_1の自然歴, 腎病変, 治療実験を報告し, さらに8%にリンパ腫の自然発生をみ, その腫瘍発生F_1では腎病変が対照に比して軽微にとどまる傾向があることを報告した.そこで腫瘍が自己免疫病変に軽減的に作用することを実験的に証明する目的を以って, エールリッヒ腫瘍細胞移植および対照として超音波照射による非特異炎症刺激実験を行なった.エールリッヒ腹水腫瘍細胞を採取し, 細胞数 10^6 個まで希釈し背部皮下に移植した.肉眼的所見は皮下腫瘤型, 皮膚潰瘍型, 腹水貯留型, そしてそれらの混合合併型とに分類される.移植群は非移植群に比して尿蛋白は軽微で, F_1雌でも中等度陽性例が出現しただけにとどまっている.寿命に及ぼす影響をみると, 腫瘍の自然消失治癒がみられた群において非移植群とほぼ同じ寿命の群と, とび抜けて長寿を得た群とをみとめた.組織学的所見では腎病変は非移植群に比して軽微にとどまっており病変進行の遅延がみられた.超音波でF_1背部に第III度熱傷を作っても腎病変の進行は抑制できなかった.つまり生着した細胞による反応が必要なのであり, あるいは自己のリンパ球系細胞でもリンパ腫のよう
- 日本アレルギー学会の論文
- 1973-02-28
著者
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