ニュージーランドマウス(NZB/W F_1)におけるリンパ腫の自然発生
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概要
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自己免疫疾患に悪性腫瘍の合併が認められることが最近注目されている.われわれはヒト SLE に類似した腎病変のほか溶血性貧血, 血中LE因子出現など自己免疫疾患に類似した病変を示す実験動物として NZB/W F_1 マウスを飼育観察し, 88例中7例( 8.0%) にリンパ腫の合併を認めた.全身の系統的に腫大せるリンパ腫の自然発生を認め, それは主に生後4ヶ月頃から急速に発育し, NZB/WF_1 マウス特有のルーブス腎炎などの病変進行の最も活発な時期と一致する.尿蛋白は全例陽性であるが, 腎の組織学的所見はいまだ初期像を呈してとどまっている.その理由については検討中である.リンパ腫は組織学的にはビマン性の浸潤像を示し, 成熟型リンパ球, 形質細胞, そしてわずかの細網細胞からなり, ひとことにしていえば, "リンパ形質細胞増殖症"とでも称したい所見で, 1つのリンパ免疫産生疾患として理解することができよう.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1971-11-30
著者
-
安倍 千之
順天堂大学医学部内科
-
塩川 優一
順天堂大学医学部内科
-
塩川 優一
順天堂大学
-
安倍 千之
順天堂大学
-
田中 喜一郎
三共中央研究所
-
田中 喜一郎
三共株式会社中央研究所
-
安倍 千之
順天堂大学 内科
-
岡田 孝男
順天堂大学内科
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