チーズの風味成分に関する研究 : IX. Aspergillus oryzae chosen Bによって乳成分から生ずる揮発性カルボニル化合物の生成経路
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概要
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Asp. oryzae chosen Bによる揮発性カルボニル化合物の生成経路を,各基質液によつて検討した.その結果は次の如く要約される.1) 乳糖および乳酸からピルビン酸を経てアセトアルデヒドが生成される.2) 蛋白質から低分子ペプチドおよびアミノ酸が生成され,さらにこれらからアセトアルデヒド,アセトンおよびbutanone-2が生成される.3) 乳脂肪からは脂肪酸が遊離し,これからさらにpentanone-2,heptanone-2およびnonanone-2が生成される.4) 以上の結果について,各種チーズに使用されるかび類の揮発性カルボニル化合物の生成能をAsp. oryzaechosen Bと比較した.その結果,基質とかびの種類によつてこれらの化合物の生成量は異なつていた.
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