居住形態からみた女子学生の食意識と食行動
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概要
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居住形態別に食意識・食行動および食物摂取状況を把握するために,栄養士養成課程3年次学生を対象に,食意識と食行動に関する調査と料理単位法による食物摂取状況調査を実施した。居住形態により食事の調理担当者に違いがみられ,「家族と同居」群の場合は自分以外の家族が担当し,昼食も手作り弁当が多くなっていた。昼食に購入品が多い「一人暮らし」群に比べ,昼食においてほとんどの栄養素等摂取量が有意な高値を示し,また,1日当たりの摂取量も有意な高値を示した。1日当たり食品群別摂取量においても「家族と同居」群の方が,米類,いも類,緑黄色野菜類,その他野菜類,きのこ類,海藻類の摂取量が有意に多くなっていた。食事バランスガイドのサービング数でみると,「家族と同居」群でも摂りたい目安のサービング数に比べ主菜以外の摂取が少なく,「一人暮らし」群は,さらに少なくなっていた。「一人暮らし」群の中で食事の栄養バランスが取れていると思う者は15.4%で,「家族と同居」群に比べて低く,有意差が認められた。居住形態にかかわらず食事を改善したいという意欲はあるが,時間やお金の制約により改善できないということが明らかになった。したがって,望ましい食物摂取のためには内食に限らず,中食,外食を含めて,個々が実践できるよう食スキルの育成と食環境を整えていく必要があると考える。
- 2013-09-20
著者
-
君羅 満
淑徳短期大学
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池田 昌代
東京農業大学応用生物科学部
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関 千代子
淑徳短期大学食物栄養学科
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君羅 満
東京農業大学
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澤山 茂
東京農業大学応用生物科学部
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池田 昌代
東京農業大学応用生物科学部栄養科学科
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平澤 マキ
千葉県立保健医療大学健康科学部栄養学科
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関 千代子
東京農業大学応用生物科学部栄養科学科
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山口 祐佳里
元東京農業大学応用生物科学部栄養科学科
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丸岡 紗貴
元東京農業大学応用生物科学部栄養科学科
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丸山 貴大
元東京農業大学応用生物科学部栄養科学科
-
君羅 満
東京農業大学短期大学部栄養学科
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