英語学習者発話データに見る語末の延伸母音挿入(言語と学習,場の共創)
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概要
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日本語を母語とする英語学習者の発音には、単語末の子音や子音列の途中など母音が発音されるペきでない位置での母音挿入が観察されるが、比較的自発的な発話に際しては、「語末の延伸母音挿入」とでも呼ぶペき現象が一部の語において観察される。これは、語末の音素が母音である場合にはその母音が引き延ばされ、語末の音素が子音である場合には母音が添加されて引き延ばされるというものである。この現象によって、学習者の発話から英語らしいリズムやイントネーションが失われる場合がある。本稿では、大学一年生向け授業で行われた『応答練習』の録音と書き起こしを分析対象として、「語末の延伸母音挿入」の生起状況について、これまでの観察を報告する。特に、印刷された英文の読み上げか自発的発話かという発話タイプの違いと延伸母音が挿入される語の違いの2点に着目して現象の特徴を記述する。また、現象の観察・記述の結果に基づき、「語末の延伸母音挿入」の心理的・談話的要因について考察・検討する。
- 2010-11-20
著者
-
原田 康也
早稲田大学法学学術院・情報教育研究所
-
河村 まゆみ
言語アノテータ
-
原田 康也
早稲田大学法学学術院・総合研究機構情報教育研究所
-
原田 康也
早稲田大学
-
原田 康也
早稲田大学メディアネットワークセンター
-
原田 康也
早稲田大学法学部:情報教育研究所
-
横森 大輔
日本学術振興会
-
横森 大輔
日本学術振興会:京都大学人間・環境学研究科
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