日本人英語学習者の音声提示英文理解 : 学習者による注目情報の選好性と学習到達度によるその変移(人間の言語処理と学習)
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概要
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本研究では、文内の語彙が表現する統語形態論的要素が示す構文と、発話音声が表現するプロソディ情報が示す構文を故意に矛盾させた文(形態統語-プロソディミスマッチ文)を用いた実験により、日本人英語学習者の英語音声提示文理解における注目情報を検証した。結果として、初級英語学習者がプロソディ情報を重要な手がかりとする一方、英語力が上がるに伴い構文情報に基づいた音声文理解を行うようになる可能性が示された。この理由として、英語力の高い被験者は英語音声文理解においてプロソディ情報よりも単語の意味や形態など構文情報に関連した情報に頼った処理を行う一方、初級英語学習者は統語形態論的情報を担う活用形などを充分に聞き取れないことから音声によるプロソディ情報に基づいた回答を行ったことが推測される。本研究により、英語力の相違に伴い英語音声提示文理解の方略がプロソディ情報に基づいた判断から統語形態論的情報に基づいた判断へと変化が生じる可能性が示唆された。
- 2010-07-29
著者
-
石崎 俊
慶應義塾大学 政策・メディア研究科
-
原田 康也
早稲田大学法学学術院・情報教育研究所
-
中村 智栄
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科
-
原田 康也
早稲田大学法学学術院・総合研究機構情報教育研究所
-
原田 康也
早稲田大学法学部ことばの科学研究所
-
原田 康也
早稲田大学
-
原田 康也
早稲田大学メディアネットワークセンター
-
原田 康也
早稲田大学法学部:情報教育研究所
-
石崎 俊
慶應義塾大学
-
中村 智栄
日本学術振興会
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