大学新入生の英語リスニング・スピーキング熟達度の定点観測(言語と学習,場の共創)
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概要
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日本が国際情報社会になるにつれて、「仕事で英語が使える日本人の育成」が緊急の課題と認識されているようになってきた。文部省・文科省の定める学習指導要領では1990年代以降は外国語科目(英語)の授業において「コミュニケーション」を重視することとなっており、2006年度以降の大学センター試験で英語リスニング試験が導入されるなど、日本人英語学習者の英語口頭運用能力に一定の変化・改善が見られてもおかしくない状況にあるが、こうしたカリキュラム上の改変にもかかわらず、中学・高校における英語学習・英語指導の中核が大学入試に向けての訳読式学習にあり口頭英語の運用能力の向上は見られないという感想も根強い。これからの大学英語教育を考えていく上でも、大学入学時での英語力を把握することが重要であるが、高校卒業時・大学入学時の英語運用能力の経年的変化に関する信頼できる資料はあまり公開されていない。著者たちは大学新入生を対象とする英語授業の中で共創的な学習活動における学生の英語での発言・応答・相互作用をできる限りそのままデジタル化して記録する試みを継続しているが、大学入学時点での新入生の英語力、特にオーラルコミュニケーションに直接関係のある口頭英語運用能力ついても継続的にデータ収集を行っている。本発表では、2006年から20011年まで毎年4月に実施したVersant English Testのスコアにつき、機能的(functional)側面と場面的(situational)側面を用いているCEFR(Common European Framework of Reference)に照らし合わせて考察する。
- 2011-11-19
著者
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