温度可変FT-IRによる乾燥ネムリユスリカ幼虫の細胞状態の解析(平成18年度 第52回低温生物工学会年会)
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概要
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In the present study cellular states of dried larvae of Polypedilum vanderplanki were investigated with Fourier transform infrared spectroscopy (FT-IR) under temperature-controlled conditions. Two different types of dry samples were prepared. One was a slowly dried larva (slow sample), being able to survive desiccation, and the other one was a quickly dried larva with, as a result, little or no accumulation of trehalose and failed to acquire anhydrobiotic ability. Throughout analyzing the temperature dependence of the P=O anti-symmetric stretching band and CH_2 stretching one, respectively, it was found that the slow sample kept its cellular membrane in the liquid crystalline phase close to the ordinary viable states, which would be one of the physicochemical conditions required for successful anhydrobiosis, whereas for the quick sample the cellular membrane was in the gel phase at room temperature. A combination of these findings with our previous study which demonstrated the requirement of glassy endogenous trehalose for successful anhydobiosis leads to the conclusion that the vitrification hypothesis has priority over the water replacement hypothesis to rationalize the desiccation tolerance ability of, at least, higher animals.
- 2006-12-30
著者
-
古木 隆生
東京工業大学バイオ研究基盤支援総合センター
-
赤尾 賢一
日本分光(株)
-
黄川田 隆洋
(独)農業生物資源研究所乾燥耐性研究ユニット
-
奥田 隆
農業生物資源研究所乾燥耐性研究ユニット
-
渡邊 匡彦
独立行政法人農業生物資源研究所乾燥耐性研究ユニット
-
黄川田 隆洋
独立行政法人農業生物資源研究所乾燥耐性研究ユニット
-
奥田 隆
独立行政法人農業生物資源研究所乾燥耐性研究ユニット
-
古木 隆生
東工大バイオ研究基盤支援総合センター
-
櫻井 実
東工大バイオ研究基盤支援総合センター
-
渡辺 匡彦
蚕昆研
-
Kikawada Takahiro
National Institute of Agrobiological Science
-
黄川田 隆洋
農業生物資源研究所乾燥耐性研究ユニット
-
Kikawada Takahiro
National Institute Of Agrobiological Sciences
-
渡辺 匡彦
独立行政法人農業生物資源研究所乾燥耐性研究ユニット
-
渡邊 匡彦
農生研
-
奥田 隆
農業生物資源研
-
赤尾 賢一
日本分光
-
奥田 隆
独立行政法人 農業生物資源研究所
-
黄川田 隆洋
独立行政法人農業生物資源研究所乾燥耐性グループ
-
奥田 隆
独立行政法人農業生物資源研究所乾燥耐性グループ
-
渡邊 匡彦
独立行政法人 農業生物資源研究所
-
黄川田 隆洋
独立行政法人農業生物資源研究所
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