ネムリユスリカLEAタンパク質(PvLEA4)の機能解析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The sleeping chironomid Polypedilum vanderplanki is the largest animal among anhydrobiotes. The larvae can survive in an almost completely desiccated state. During desiccation, they accumulate stress-related proteins, including late embryogenesis abundant (LEA) proteins. However, there is little information about the function of LEA proteins in the larvae. Here, we focused on the function of the novel LEA protein in the P. vanderplanki, PvLEA4. The expression of PvLea4 mRNA was up-regulated by desiccation treatment and was rapidly decreased upon rehydration. As the same manner of the expression pattern of PvLea4 mRNA, PvLEA4 protein was accumulated in response to desiccation. We analyzed the protective effect of PvLEA4 protein on the enzyme activity using LDH (lactate dehydrogenase) during repetitive desiccation-rehydration treatments. LDH solution showed no activity once it was subjected to the desiccation-rehydration treatment. When PvLEA4 was added at 500 times molar ratio in LDH solution, LDH activity was maintained comparable to activity of the sample (LDH-PvLEA4 mixture) without the treatment. In addition, LDH activity of LDH-PvLEA4 mixture remained over 50% even after three drying cycles. These results indicate that PvLEA4 could play an important role in terms of the desiccation tolerance in larvae of P. vanderplanki.
- 低温生物工学会の論文
- 2011-10-15
著者
-
金森 保志
農業生物資源研究所
-
コルネット リシャー
(独)農業生物資源研究所乾燥耐性研究ユニット
-
黄川田 隆洋
(独)農業生物資源研究所乾燥耐性研究ユニット
-
奥田 隆
農業生物資源研究所乾燥耐性研究ユニット
-
黄川田 隆洋
独立行政法人農業生物資源研究所乾燥耐性研究ユニット
-
Kikawada Takahiro
National Institute of Agrobiological Science
-
Kikawada Takahiro
National Institute Of Agrobiological Sciences
-
奥田 隆
農業生物資源研
-
畑中 理恵
埼玉大学大学院理工学研究科
-
藤田 弥佳
独立行政法人農業生物資源研究所
-
奥田 隆
(独)農業生物資源研究所生体機能研究グループ
-
コルネット リシャー
独立行政法人農業生物資源研究所乾燥耐性グループ
-
金森 保志
(独)農業生物資源研究所乾燥耐性研究グループ
-
畑中 理恵
独立行政法人農業生物資源研究所乾燥耐性グループ
-
畑中 理恵
(独)農業生物資源研究所
-
薦田(萩原) 優香
(独)農業生物資源研究所乾燥耐性研究グループ
-
藤田 弥佳
(独)農業生物資源研究所乾燥耐性研究グループ
-
奥田 隆
独立行政法人農業生物資源研究所乾燥耐性グループ
-
黄川田 隆洋
(独)農業生物資源研究所
関連論文
- ネムリユスリカの極限乾燥耐性(アンヒドロビオシス)
- モデル系を用いたグループ3LEAタンパク質の乾燥誘導構造変化に関する研究(平成19年度 第53回低温生物工学会研究報告)
- 3P024 モデル系を用いたグループ3LEAタンパク質(G3LEA)の乾燥誘導構造変化に関する研究(ヘム蛋白質、電子状態、蛋白質(構造・構造機能相関,口頭発表,第45回日本生物物理学会年会)
- コンピュータシミュレーションによるネムリユスリカ由来トレハローストランスポーターTRET1の立体構造予測と動力学解析
- B206 ネムリユスリカの脱水時におけるERKの挙動と役割(一般講演)
- B205 乾燥耐性因子LEAタンパク質の導入による培養細胞の乾燥耐性の上昇(一般講演)
- B203 ネムリユスリカのクリプトビオシスにおけるトレハロースのガラス化の重要性(一般講演)
- ネムリユスリカの乾燥耐性-アンヒドロビオシス-の分子機構
- 20. 乾燥履歴がネムリユスリカ幼虫の蘇生能力に与える影響(平成20年度第54回低温生物工学会年会)
- H308 クマムシの一種ヨコヅナクマムシの生活史
- ネムリユスリカの極限乾燥耐性 : アンヒドロビオシス
- トレハロースが鍵を握る昆虫の極限乾燥耐性
- 雨で蘇る乾燥昆虫の謎 : ガラス化したトレハロースが水代替作用
- ネムリユスリカ由来LEAタンパク質の高次構造に与える乾燥履歴の影響(平成19年度 第53回低温生物工学会研究報告)
- 3P020 ネムリユスリカ由来LEAタンパク質の高次構造に与える乾燥履歴の影響(蛋白質(構造・構造機能相関),ポスター発表,第45回日本生物物理学会年会)
- 温度可変FT-IRによる乾燥ネムリユスリカ幼虫の細胞状態の解析(平成18年度 第52回低温生物工学会年会)
- 2P421 Cellular States of Dried Polypedirum Vanderplanki as Studied by Temperature-Controlled Fourier Transform Infrared Spectroscopy(46. Water and bio-molecule,Poster Session,Abstract,Meeting Program of EABS & BSJ 2006)
- B102 緑きょう病菌の脱皮ホルモン不活性化酵素の同定と利用(一般講演)
- S043 ネムリユスリカ研究における渡邊匡彦氏の功績とクリプトビオシス誘導の分子メカニズム(昆虫の低温耐性)
- G104 ネムリユスリカのアンヒドロビオシスと放射線耐性
- B215 ネムリユスリカ幼虫及び胚子由来培養細胞Pv11で発現するLEAタンパク質
- B214 ネムリユスリカのクリプトビオシス誘導時の生化学的・物理化学的変化
- ネムリユスリカ--驚異的な乾燥耐性とその分子メカニズム (小特集 休眠する生物--驚異の耐性能力)
- S073 アフリカ半乾燥地帯に適応したネムリユスリカ : DVD映像紹介(小集会)
- S111 昆虫の乾燥に対する生理的適応戦略 : アフリカズイムシの幼虫休眠覚醒機構の解明(S11 第8回日本ICIPE協会研究報告会(B会場))
- 7. 常温乾燥保存への挑戦(セミナー「低温と乾燥による生物保存技術への挑戦〜マミーエンジニアリング」)
- B204 ネムリユスリカにおけるクリプトビオシス関連タンパク質のプロテオーム解析(一般講演)
- ネムリユスリカの幼虫におけるクリプトビオシスの物理化学的性質 : トレハロースのガラス化の重要性(平成17年度 第51回低温低物工学会研究報告)
- B225 細胞の常温乾燥保存は可能か? : ネムリユスリカの知恵を借りて(一般講演)
- B224 ネムリユスリカのクリプトビオシスに関与する3種類の遺伝子のゲノム解析(一般講演)
- ネムリユスリカの乾燥耐性メカニズムに関する物理化学的研究(平成16年度 第50回低温生物工学会研究報告)
- 1P123 マルチチャンネル赤外顕微鏡を用いたネムリユスリカの乾燥耐性メカニズムに関する物理化学的研究(水・水和/電解質)
- クリプトビオシス : 驚異的な乾燥耐性をもつ生き物たち
- 昆虫の乾燥に対する生理的適応戦略(セミナー「ストレスと生物の応答・適応 : その分子・細胞機構と応用」)
- S061 アフリカ産2種昆虫の乾燥に対する対照的な生理的生存戦略について(S06 昆虫の低温耐性(F会場))
- H228 ネムリユスリカ、Polypedilum vanderlankiの乾燥休眠誘導に伴う生理的な変化(生理学・生化学)
- 17. ゼニゴケプロトプラストの乾燥耐性(平成20年度第54回低温生物工学会年会)
- 植物培養細胞の乾燥耐性とガラス形成(平成19年度 第53回低温生物工学会研究報告)
- ゼニゴケ懸濁培養細胞の乾燥耐性増大における前培養時のタンパク質合成の関与(平成18年度 第52回低温生物工学会年会)
- D108 カイコの血球前駆細胞のin vivoおよびin vitroにおける成熟・分化(形態学 組織学)
- H211 カイコ麻痺ペプチドは造血器官からの血球放出を阻害する(生理・生化学)
- H217 カイコ麻痺ペプチドの麻痺活性と感受性の発育変動(生理学・生化学)
- S121 ネムリユスリカ幼虫が乾燥、低温、高温に耐えるしくみ(S12 昆虫の低温耐性)
- H229 ネムリユスリカとその他双翅目昆虫間でのトレハロース合成酵素遺伝子のゲノム構造の比較(生理活性物質 飼育法 栄養学)
- F314 ネムリユスリカの継代飼育法の改良(生理学 生化学 分子生物学 毒物学・殺虫剤作用 機構・抵抗性)
- F207 ネムリユスリカ幼虫から摘出された組織の長期乾燥保存法の開発(生理学 生化学)
- F206 ネムリユスリカのクリプトビオシス誘導過程での体内タンパク質の変化について(生理学 生化学)
- S081 ネムリユスリカのcryptobiosisとトレハロース代謝に関与する酵素群の遺伝子発現(第9回日本ICIPE協会研究報告会)
- H225 ネムリユスリカのcryptobiosis誘導の際の巣管の役割について(生理・生化学)
- H224 ネムリユスリカのcryptobiosis誘導に関与するトレハロース以外の因子の探索(生理・生化学)
- 3P137 ネムリユスリカの乾燥耐性発現にはトレハロースのガラス化が必要である(水・水和/電解質))
- PURIFICATION AND CHARACTERIZATION OF ORNITHINE AMINOTRANSFERASE FROM THE FAT BODY OF SILKWORM, BOMBYX MORI(Biochemistry,Abstracts of papers presented at the 74^ Annual Meeting of the Zoological Society of Japan)
- 乾燥状態におけるDNAと二糖の相互作用(平成18年度 第52回低温生物工学会年会)
- B223 ネムリユスリカの乾燥耐性に関わる因子LEAタンパク質について(一般講演)
- B222 ネムリユスリカのクリプトビオシス : 誘導時の湿度条件と蘇生後の活性(一般講演)
- H229 ネムリユスリカの乾燥休眠(cryptobiosis)は脳を介さずに制御されている(生理学・生化学)
- 1P-068 グループ3LEAタンパク質のモデルペプチドがタンパク質凝集に与える効果(蛋白質・構造機能相関(1),第46回日本生物物理学会年会)
- 1P-066 気相状態でのグループ3LEAタンパク質及びそのモデルペプチドのレプリカ交換分子動力学計算(蛋白質・構造機能相関(1),第46回日本生物物理学会年会)
- ネムリユスリカ由来の細胞保護タンパク質の機能と低分子ペプチドによる代替 (特集 生体材料・食品の高品質保存技術)
- CHANGING OF PHOSPHORYLATION STATUS OF MAPKS DURING THE INDUCTION OF ANHYDROBIOSIS IN POLYPEDILUM VANDERPLANKI(Cell Biology and Morphology,Abstracts of papers presented at the 76^ Annual Meeting of the Zoological Society of Japan)
- コンピュータシミュレーションによるネムリユスリカ由来トレハローストランスポーターTRET1の立体構造予測と動力学解析
- モデルペプチドを用いたグループ3LEAタンパク質の乾燥誘導ガラス化の研究
- レプリカ交換MDシミュレーションによるネムリユスリカ由来LEAタンパク質の構造解析
- ネムリユスリカの極限乾燥耐性 : アンヒドロビオシス(セミナー「生物のストレス受容のメカニズム-分子レベルから細胞レベルまで-」)
- ヨーロッパカブトエビ(Triops cancriformis)の休眠卵におけるトレハロース挙動
- ネムリユスリカLEAタンパク質(PvLEA4)の機能解析
- 蚕の行動に関する変異系統の探索と遺伝性
- 極限環境に生きる昆虫ネムリユスリカの生存戦略 (特集 極限環境に生きる生物 : そのメカニズムと応用への可能性)
- グループ3LEAタンパク質の22-merモデルペプチドが示すタンパク質凝集抑制効果
- 網羅的遺伝子解析による乾燥耐性機構の解明
- ネムリユスリカLEAタンパク質(PvLEA4)の機能解析
- 1PT162 リゾチームの乾燥誘導凝集に対するG3LEAタンパク質及びモデルペプチドの抑制効果(日本生物物理学会第50回年会(2012年度))
- クリプトビオシス能力をもつ幼虫への乾燥もしくは酸化処理によるmRNA転写応答の重複
- ネムリユスリカにおけるアンヒドロビオシス誘導機構の分子基盤の解明(奨励賞受賞論文)
- Group3LEAペプチドのタンパク質凝集抑制メカニズムに関する実験的研究
- クリプトビオシス能力をもつ幼虫への乾燥もしくは酸化処理によるmRNA転写応答の重複