東北地方の草地における害虫多発生の概況 : II.ヤガ類以外の害虫の発生概況
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概要
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最近11年間に,東北地方の人工草地における害虫の集中発生状況について実態調査を行い,次の結果を得た。スジコガネは,東北6県の延べ16地点,586haの耕起造成草地に大発生し,イネ科牧草に大きな被害を生じた。被害は主として火山灰土台地の山林跡の草地に発生し,造成後5〜6年目に多い傾向があった。他のコガネムシ類による被害も,二,三の地点で認められた。ウリハムシモドキは各県でシロクローバを食害し,広面積の大発生は8地点で記録された。イナゴモドキは,主に青森県において,造成後10年以上のイネ科牧草が優占する草地に大発生した。一方,エンマコオロギは主に福島県山間部の比較的新しい草地において,しばしば牧草に壊滅的な被害を与えた。このほか,ムギノミハムシ,コバネイナゴ及びホシアワフキによるイネ科牧草の被害各1例が記録された。
- 日本草地学会の論文
- 1982-04-28
著者
-
小林 尚
東北農業試験場:(現)農業研究センター
-
宮原 義雄
東北農試
-
奥 俊夫
東北農業試験場:(現)果樹試験場盛岡支場
-
宮原 義雄
東北農業試験場
-
奥 俊夫
果樹試験場盛岡支場
-
小林 尚
農事試験場畑作研究センター
-
奥 俊夫
東北農業試験場
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