Mycobacterium avium-intracellulare complex実験感染豚における抗酸菌の排泄と血清学的応答に関する研究
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概要
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6週齢の豚各2頭にM. avium血清型1(豚由来0-40株)と血清型8(豚由来S-6株)を経口あるいは鼻腔内に接種し,以後経時的に扁桃と糞便からの排菌と凝集反応,酵素抗体法(ELISA)による抗体応答の検索,ならびにツ反応,剖検と臓器からの菌分離を試みた。その成績の概要は以下のごとくである。1.経口投与豚では投与後8〜9週から数週間下痢が観察された。2.糞便中に多量の抗酸菌が排泄されるまで病巣が進展するには,およそ20日〜35日を要することが糞便の培養結果から示唆された。3.腸管だけでなく扁桃も重要な本菌の排泄源であることが,扁桃ぬぐい液の培養から明らかにされた。4.糞便からの抗酸菌分離には,糞便をアクリフラビンと水酸化ナトリウムで処理後シクロヘキシミド加L-J培地に接種する方法が,他の2法(シクロヘキレミド-水酸化ナトリウム法,アクリフラビン-硫酸-塩化ベンザルコニウム-水酸化ナトリウム法)に比べ良好な結果が得られた。5.抗酸菌の排泄状況から判断して,凝集反応はかなり的確に各豚の感染状況を示していると思われた。6.酵素抗体法により検出される抗体の出現消長は略凝集素と平行し,OD値0.3以上の抗体価は概ね菌投与後30〜50日から観察された。7.豚の場合のツベルクリン皮内反応は48〜72時間後における腫張差5mm以上を陽性,2〜4.5mmを疑似と判定するのが妥当と判断された。
- 帯広畜産大学の論文
- 1984-12-25
著者
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