イプシロン-ポリリジン微小粒子はTh1側のサイトカイン産生を惹起する(免疫学)
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概要
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イプシロン-ポリリジン微小粒子(SGEPL)とポリエチレンイミン微小粒子(SGPEI)を,疎水基を導入することにより開発し,これら微粒子と水酸化アルミニウム(ALUM)について免疫学的特性を調べた.抗原を卵白アルブミン(OVA)とし,SGEPLとSGPEIおよびALUMをアジュバントとしてマウス(BALB/c)に腹腔内投与した.結果,SGEPLは血中の抗OVA-IgG2a抗体の産生を有意に増強し,脾臓細胞からのIL-4,IL-5の産生を抑え,IL-12とIFN-γの産生を増強した.0VA抗原がなくても同様のサイトカイン産生が見られた.naive BALB/cマウスの肺細胞にSGEPLを加えて培養すると,IL-12とIFN-γの産生が増強された.肺細胞ならびに精製B細胞をIL-4および抗CD-40モノクローナル抗体とともに培養すると,IgG1とともにIgEが産生された.SGEPLを加えておくと,IFN-γの産生増強により,IgEの産生を抑制した.さらに精製B細胞からのIgE産生をIL-12やIFN-γの影響なしでも抑制した.このように,SGEPLはTh1側のサイトカイン産生を惹起することが示された.以上の観点から,SGEPLは有望な新規アジュバントであると考えられる.
- 2007-07-25
著者
-
牧野 壮一
帯広畜産大学畜産学部家畜微生物学教室
-
松田 浩珍
東京農工大学大学院共生科学技術研究院獣医分子病態治療学
-
松田 浩珍
東京農工大学 農
-
松田 浩珍
東京農工大学獣医学科獣医分子病態治療学研究室
-
川本 恵子
帯広畜産大学大動物特殊疾病研究センター
-
牧野 壮一
帯広畜産大学大動物特殊疾病研究センター
-
牧野 壮一
帯広畜産大
-
若本 裕晶
岐阜大学大学院連合獣医学研究科基礎獣医学連合講座:チッソ(株)横浜研究所
-
牧野 壮一
帯広畜産大学大動物特殊疾病研究センター 食品有害微生物
-
川本 恵子
帯広畜産大学・動物・食品衛生研究センター
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