免疫応答におけるマスト細胞活性化機構に関する研究 : 細菌抗原による活性化(平成14年度麻布大学公的研究助成金事業研究成果報告)
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概要
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Toll-like receptors (TLRs)は自然免疫応答において,リポポリサッカライド(LPS)やペプチドグリカン(PG)などの細菌構成物質によるシグナル伝達を司る分子として知られている。本研究ではTLRシグナル伝達に関連する遺伝子のマウス骨髄由来培養マスト細胞(BMCMCs)での発現および細菌抗原として主要な分子であるLPSおよびPGのマスト細胞機能に対する効果を検討した。BMCMCsはTLR2,TLR4,TLR6のmRNAを発現していた。さらにTLRシグナリング関連分子であるCD-14,MD-2,MyD88も発現していた。LPSおよびPGはマスト細胞の脱顆粒を誘導しなかったがTNF放出は僅かに上昇した。また,両物質はMMP-9の発現を濃度依存性に促進した。アポトーシスの誘導はLPSのみに認められた。これらの結果はマスト細胞は細菌抗原であるLPSおよびPGによる標的細胞のひとつであり,部分的に異なるもののマスト細胞における機能および分子を誘導することが示された。
- 麻布大学の論文
著者
-
松田 浩珍
東京農工大学大学院共生科学技術研究院獣医分子病態治療学
-
池田 輝雄
麻布大学獣医学部
-
松田 浩珍
東京農工大学 農
-
池田 輝雄
麻布大学大学院獣医学研究科
-
舟場 正幸
麻布大学大学院獣医学研究科
-
松田 浩珍
東京農工大学大学院連合獣医学研究科
-
舟場 正幸
京都大学大学院農学研究科
-
舟場 正幸
京大院農・応用生物
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