神経成長因子によるマウス・マクロファージ細胞株 (J774A. 1) のFcγレセプター発現増加作用
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概要
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マウス単球-マクロファージ細胞株 (J774A. 1) 上のFcγレセプターの発現に対するNGFの作用を検証した. J774A. 1細胞に様々な濃度 (0.5, 5, 50, 500ng/ml) のNGFを添加後, 37℃で12時間培養し, 細胞表面における高親和性 (FcγR I) および低親和性 (FcγR II/III) レセプターの発現量をフローサイトメトリー法を用いて調べた. J774A. 1細胞を培地のみで培養した場合と比較して, NGFを加えた群では, FcγR IおよびFcγR II/IIIの発現濃度依存的に, 有意に増加した. ノーザンブロット法によりmRNAの検出をしたところFcγR IとFcγR IIのNGFによる発現増加が認められた. 更に, J774A. 1細胞に対し, p140^<trk> (NGF高親和性レセプター) のチロシン・キナーゼに特異的なインヒビターであるK-252aを50ng/mlの濃度で前処置することにより, NGFによるFcγレセプターの発現誘導が有意に抑制された. 以上の結果から, NGFはp140^<trk>の自己リン酸化を介してマクロファージの機能を高め, この活性化に伴い, Fcγレセプターの発現も誘導することが明らかとなった.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1998-01-25
著者
-
本多 英一
東京農工大学農学部家畜微生物学教室
-
田中 あかね
東京農工大学大学院共生科学技術研究院獣医分子病態治療学
-
松田 浩珍
東京農工大学大学院共生科学技術研究院獣医分子病態治療学
-
松田 浩珍
東京農工大学 農
-
田中 あかね
東京農工大学共生科学研究院
-
本多 英一
東京農工大学
-
本多 英一
東京農工大学農学部獣医学科 獣医微生物学教室
-
本多 英一
東京農工大学・農学部獣医学科・獣医微生物学研究室
-
須崎 恭彦
東京農工大学農学部附属家畜病院
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