標準体における診査方法別・年齢別死因分析
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概要
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医師扱・健康管理証明書扱(以下証明書という)・人間ドックおよび個人健康診断結果通知書扱(以下健診書という)により主契約標準体(無条件・限界体承諾)とされた契約について,年齢別の死因分析を行った。対象はH10年からH14年観察,第1年保険年度から第10保険年度までの経過件数12,906,475件(実死亡数23,825件)である。診査方法ごとの死因構造比較にあたり,保険加入第1年度から第10年度までの経過件数分布に差がみられたため,医師扱を標準集団とし,他の2つの診査方法について年度ごと予定死亡数による補正を行い,それぞれ標準集団比の指数(補正後相対死亡指数)として表した。死亡指数の算出は,H14年人口動態統計死亡率を使用し,有意差検定はZ検定を用いて,p<0.05を有意とした。死因は,悪性新生物,心疾患,脳血管疾患,自殺,不慮の事故,その他脊髄損傷者の6区分として,各年代の死因構造を確認した。【結果】生活習慣病のかかわる心疾患,脳血管疾患,及び悪性新生物の3大疾患は,高齢群でその死因の約7割を占めるが,39歳までの若年群では4割弱であり,自殺・事故の占める比率が相対的に多い。医師扱における相対死亡指数は,若年群で高く,各死因の分析においても自殺を除く他の5要素全てにおいて高齢群に比し有意に高かった。自殺のみは,高齢群で有意に高く,逆選択が推測された。証明書の補正後相対死亡指数は65.7%,健診書は55.9%で,全死の各年齢,全ての各死因において医師扱比良好であった。また本来は選択が難しいと考えられる不慮の事故,自殺においても良好であった。
- 日本保険医学会の論文
- 2006-03-17
著者
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