当社における虚血性心疾患の心電図所見と予後
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概要
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当社における虚血性心疾患の申込時心電図所見と新契約予後についての調査を行った。対象は第1傷病(欠陥)コードに,狭心症または心筋梗塞とある新契約で,申込時心電図所見の調査は平成11年4月から平成19年2月申込の8,619件(うち心電図実施2,711件),新契約予後の調査は平成8年から平成17年観察,第1保険年度から第20保険年度までの経過件数8,862.6件(実死亡数56件)である。死亡指数は,同期間観察,同保険年度の無条件体6,326万件を対照として,虚血性心疾患の各集団の到達年齢・保険年度・性比の経過件数構成を一致させた無条件体比相対死亡指数として表した。【結果】申込時心電図所見のST/T/Q異常(コード51-58)占率は,狭心症20.7%,心筋梗塞55.1%で,心筋梗塞で異常B/異常A比率が高い傾向があった。ST/T異常(コード51-56)占率は,狭心症15.1%,心筋梗塞16.4%とほとんど差がなく,両疾患におけるST/T/Q異常占率の差は,主に異常Q(コード57-58)占率の違いによるものであった。特に異常QB(コード58)は,狭心症0.4%,心筋梗塞15.0%と,心筋梗塞に対し特異性が高かった。正常所見(コード00)は,狭心症53.3%,心筋梗塞23.8%でみられた。(以下( )内実死亡数)新契約相対死亡指数は,狭心症128%(39),心筋梗塞122%(17),総計126%(56)と比較的良好であった。心電図所見別では,ST/T/Q異常合計で168%(9),正常98% (16),そして心電図未実施群で116%(21)。診査方法別では,報状扱129%(48),報状扱以外110%(8)。男女別では,男性129%(52),女性99%(4)。年齢別では,49歳以下294%(8),50歳代100%(13),60歳以上122%(35)であった。
- 2008-03-17
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