家畜の血清Cholinesteraseに関する臨床学的研究 : XI.実験的症例における血清Cholinesterase(S-ChE)総活性値とS-ChE isoenzyme分画の動態
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概要
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実験的症例におけるS-ChE総活性値とisoenzyme活性値の変化を検討した結果次の知見が得られた.1.低毒性有機燐剤(Neguvon・Cythioate)の経口投与によりS-ChE総活性値は低下した.isoenzyme活性は各分画とも低下するが, その程度は易動度の大きい分画に著明であった.このS-ChE活性の低下は, 流涎, 嘔吐などの副作用の有無にかかわらず存在した.2.実験的胆管結紮例では, S-ChE総活性値の変動は少なく, 一定の傾向は得られなかったが, isoenzyme分画は易動度の大きいC_2分画にいずれも明らかな上昇を認めた.3.Alloxan投与による実験的糖尿病例では, S-ChE総活性値はいずれも上昇したが, その程度は小さく(1.4〜1.8倍), isoenzyme分画活性では易動度の大きいC_1,C_2,C_3分画と最も易動度の小さいC_<6,7>分画の上昇を認め, 中庸の易動度を有するC_4,C_5分画には一定の傾向は認められなかった.4.膵臓摘出例では, S-ChE総活性値は軽度の上昇(1.2〜1.9倍)を示し, isoenzyme patternは肝機能障害に酷似する傾向が認められた.5.3,4の結果から, イヌで特異的に高活性を有する膵ChEは直接的にはS-ChEとは無関係であることが判明した.
- 鹿児島大学の論文
- 1991-03-15
著者
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森園 充
鹿児島大
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阿久沢 正夫
家畜内科学研究室
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阿久沢 正夫
鹿児島大学農学部獣医学科家畜内科学教室
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森園 充
家畜内科学研究室
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岩月 妙子
家畜内科学研究室
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森園 充
鹿児島大学農学部獣医学科家畜内科学教室
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森園 充
Laboratory Of Veterinary Medicine
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