家畜の血清Alkaline Phosphataseに関する臨床学的研究 : I.家畜の血清alkaline phosphataseの総活性値の測定
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ウマ, ウシ, ブタ, イヌ, ネコの血清Al-P総活性値をK-K変法, BL法およびB変法の3種の方法で測定した結果, 次のような知見が得られた.1.各家畜の正常活性値は, K-K変法で, ウマ17.4±0.78,ウシ9.2±0.63,ブタ6.6±0.33,イヌadult5.8±0.4,infant8.8±1.1,ネコadult3.9±0.7,infant8.6±0.9KAU, BL法で, ウマ6.2±0.28,ウシ2.2±0.1,ブタ2.1±0.1,イヌadult1.6±0.1,infant2.3±0.2,ネコadult1.2±0.3,infant2.6±0.3BLU, B変法では, ウマ7.3±0.6,ウシ3.1±0.2,ブタ2.5±0.1,イヌadult2.3±0.2,infant2.9±0.3,ネコadult1.7±0.2,infant3.5±0.4BUであった.2.K-K変法に対するBL法とB変法の相関性は, 前者がウマでr=0.79,ウシでr=0.86,ブタr=0.65,イヌr=0.60,ネコr=0.80,後者がウマr=0.67,ウシr=0.79 r=0.76,ブタr=0.76,イヌr=0.77,ネコr=0.86といずれも強い相関が認められた.3.K-K変法に対するBL法とB変法による活性値の換算値は, ウマ10KAU-4.1BLU, 20KAU-7.0BLU, 10KAU-3.4BU, 20KAU-8.7BU, ウシ10KAU-2.5BLU, 20KAU-5.4BLU, 10KAU-3.4BU, 20KAU-6.1BU, ブタ10KAU-3.2BLU, 20KAU-6.4BLU, 10KAU-3.5BU, 20KAU-5.0BU, イヌ10KAU-2.4BLU, 20KAU-4.1BLU, 10KAU-3.3BU, 20KAU-6.6BU, ネコ10KAU-2.9BLU, 20KAU-5.5BLU, 10KAU-3.9BU, 20KAU-7.0BUであった.4.イヌとネコにおいては, infantがadultよりも活性値が明らかに高い傾向が認められた.5.各家畜における性差は認められなかった.6.ウシにおける品種間の差は認められなかった.7.3種測定法の中では, K-K変法が最も適当しているものと考える.
- 鹿児島大学の論文
- 1976-03-20
著者
-
北 敏郎
Laboratory Of Veterinary Medicine
-
森園 充
Laboratory of Veterinary Pathology
-
西山 実光
Laboratory of Veterinary Medicine
-
西山 実光
鹿児島大
-
西山 實光
鹿児島大学農学部獣医学科家畜臨床教室
-
西山 実光
Laboratory Of Veterinary Clinic
-
森園 充
Laboratory Of Veterinary Medicine
関連論文
- わが国に始めて見られたSetaria bernardiについて
- 病巣に真菌の認められる馬の顆粒性皮膚炎についてII
- 病巣に真菌の認められる馬の顆粒性皮膚炎について
- 153 病巣に真菌の認めらる馬の顆粒性皮膚炎について (第61回日本獣医学会記事)
- 家畜の血清Alkaline Phosphataseに関する臨床学的研究 : II.家畜の血清alkaline phosphatase isoenzymeの検出
- 家畜の血清Alkaline Phosphataseに関する臨床学的研究 : I.家畜の血清alkaline phosphataseの総活性値の測定
- 家畜の血清amylaseに関する臨床学的研究 : II.家畜の血清amylase isozymeの検出
- 家畜の血清amylaseに関する臨床学的研究 : I.家畜の血清amylase総活性値の測定
- 33 馬に対する唾液腺ホルモンの作用について
- 馬のHabronema症に関する研究
- 鹿児島県で発生した牛の血腫に関する臨床血液学的研究(IV) : 血小板の電子顕微鏡的検索
- 難治性血腫を発症した黒毛和種牛における血小板凝集不全と大顆粒性好酸球
- ホルスタイン牛と子牛のレプトスピラ抗体保有状況調査
- 鹿児島県で発生した牛の血腫に関する臨床血液学的研究(III) : 血小板コラーゲン凝集能低下
- 牛の分娩後に発する疾病の予知について : 鹿児島県における調査
- 家畜の血清Cholinesteraseに関する臨床学的研究 : VIII 家畜の血清Cholinesterase活性値と肝機能との関係
- 畜牛の実験的開胸手術に関する予備的研究
- 家畜における薬物冬眠の研究(第一報) : 家畜における臨床所見 : 特に体温・脈博・呼吸を中心として
- 実験的に分離した蝿胃虫幼虫又は小口胃虫幼虫による皮膚 HABRONEMA 症人工感染試験
- 実験的急性膵炎犬における血清アミラーゼ, アイソザイム, およびアミラーゼークレアチニンクリアランス比の変化
- 新生豚の血清アミラーゼ総活性およびそのアイソエンザイム分画と成長ならびにデキストラン鉄投与の関係
- 鹿児島県で発生した牛の血腫に関する臨床血液学的研究
- 家畜の血清Cholinesteraseに関する臨床学的研究 : IV.家畜の血清Cholinesterase isoenzymeの検出法
- 家畜の血清Cholinesteraseに関する臨床学的研究 : III.イヌの血清Cholinesterase活性値ならびに血清Cholinesteraseと血清Albuminとの関連性の検討
- 家畜の血清Cholinesteraseに関する臨床学的研究 : II.-20℃凍結保存による酵素の安定性
- 家畜の血清Cholinesteraseに関する臨床学的研究 : I.家畜の血清Cholinesterase活性値の測定法
- 入来牧場の黒毛和種牛におけるレプトスピラ浸潤状況の調査
- レプトスピラの凍結保存に関する研究
- 家畜の血清Cholinesteraseに関する臨床学的研究 : XI.実験的症例における血清Cholinesterase(S-ChE)総活性値とS-ChE isoenzyme分画の動態
- イヌにおける実験的レプトスピラ症
- 鹿児島県で発生した牛の血腫に関する臨床血液学的研究(II)
- 家畜における唾液腺ホルモン(パロチン)の臨床的応用に関する研究 : 第1報 馬にたいするパロチンの応用について
- 家畜の血清Cholinesteraseに関する臨床学的研究 : VII.著者らの検出法による家畜の血清Cholinesterase正常Zymogramの定量的検討
- 家畜の血清Cholinesteraseに関する臨床学的研究 : VI.-20℃凍結保存による血清Cholinesterase Isoenzymeの安定性について
- 家畜の血清Cholinesteraseに関する臨床学的研究 : V.著者らの測定法による家畜の血清Cholinesterase(S-ChE)正常活性値の検討と子ウシのS-ChE活性値の性差出現時期について
- 家畜のAspartate Aminotransferase(GOT)およびAlanine Aminotransferase(GPT)に関する臨床学的研究 : III 家畜の血清GOT IsoenzymeのDISC電気泳動法による検出
- 家畜のAspartate Aminotransferase(GOT)およびAlanine Aminotransferase(GPT)に関する臨床学的研究 : II 家畜の血清GOT活性の測定法
- 家畜のAspartate Aminotransferase(GOT)およびAlanine Aminotransferase(GPT)に関する臨床学的研究 : I 家畜におけるGOTおよびGPTの臓器内活性について
- 實驗的に分離した大口胃虫幼虫を以てせる皮膚 HABRONEMA 症人工感染試驗
- 再び馬の顆粒性皮膚炎に關する小研究
- 鹿兒島地方に於ける HABRONEMA 症人工威染試驗
- 馬ノ顆粒性皮膚炎ニ關スル小研究
- 鹿兒島地方ニ於ケル馬ノ HARBONEMA 症治療試驗
- 鹿兒島地方ニ於ケル皮膚 HABRONEMA 症ノ病理組織ニ關スル研究
- はぶろねま幼蟲ニ就テ
- 鹿兒島地方ニ於ケルHabronema症ニ就テ
- 家畜における唾液腺ホルモン(パロチン)の臨床的応用に関する研究 : 第2報 老令犬にたいするパロチンの応用について
- 馬の黄疽指数測定法に関する研究
- 血管腫を併発した牛の血腫の1例