家畜の血清Cholinesteraseに関する臨床学的研究 : I.家畜の血清Cholinesterase活性値の測定法

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概要

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• BTC, ATCおよびPTCの3種の基質を使用し, 家畜のS-ChE の基質特異性について検討した結果, 新測定法(実験成績参照)と次の知見が得られた.1)S-ChE測定用供試血清はウマ26倍, サルおよびイヌ21倍, ネコ6倍, ブタ3倍にそれぞれ蒸留水で希釈し, ウシは原血清を使用することが適当であり, 家畜により血清の希釈倍率が著しく異ることが判った.2)ウマ, イヌおよびネコではPTCが, サルではBTCおよびPTCが, ブタおよびウシではATCが至適基質であった.また, 基質濃度については, ウマ, サル, イヌおよびネコでは5×01^<-3>M/l, ブタでは3×10^<-3>M/lおよびウシでは1×10^<-3>M/lを選択した.3)各家畜のS-ChEに対する3種の基質BTC, ATCおよびPTCのKmは, おのおのウマで2.9×10^<-4>M/l, 5.5×10^<-4>M/l, 3.3×10^<-4>M/l, サルで1.1×10^<-4>M/l, 2.3×10^<-4>M/l, 1.1×10^<-4>M/l, イヌで1.3×10^<-4>M/l, 1.8×10^<-4>M/l, 1.3×10^<-4>M/l, ネコで1.6×10^<-4>M/l, 8.8×10^<-5>M/l, ブタで3.1×10^<-4>M/l, 2.7×10^<-4>M/l, 2.1×10^<-4>M/l, ウシで1.9×10^<-4>M/l, 5.0×10^<-5>M/l, 9.9×10^<-5>M/lであった.4)本測定法により得られる活性値は国際単位で表示され, 原法に比べウマで1.7倍, サルで1.2倍, イヌで2.0倍, ネコで3.0倍, ブタで1.8倍およびウシで2.6倍も高く表現される.5)本測定法の変動係数(C・V)は1.80%で再現精度高く, 迅速簡単に操作できる.

• 鹿児島大学の論文
• 1977-03-19

著者

• 森園 充

  Laboratory of Veterinary Pathology

• 椛 秀人

  Laboratory Of Veterinary Medecine

• 森園 充

  家畜内科学研究室

• 森園 充

  鹿児島大学農学部獣医学科家畜内科学教室

• 森園 充

  Laboratory Of Veterinary Medicine

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