若年性脳血管障害の臨床的検討

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概要

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39才以下の若年性脳血管障害89例につき臨床的検討を加えた。若年性脳血管障害は全症例の9.7%であり,病型別頻度は脳梗塞が37例と最も多く,クモ膜下出血28例,脳出血16例であった。若年者の占める割合はクモ膜下出血が22.8%と最も多かった。また,若年者間でも加令と共に症例数の増加する傾向がみられた。入院中に15例が死亡した。機能予後はいずれの病型も良好であり,ほとんどが独力で日常生活可能となり,寝たきりとなったものはなかった。各病型の原因は中高年令者とは趣を異にし多彩であり特異なものを含み,モヤモヤ病も8例にみられた。しかし,塞栓を除く脳梗塞の半数以上が原因不明であった。これは過半数が発症の仕方が突発完成型であったこと,脳血管写では主幹閉塞が多く,異常所見のない例や再疏通を疑わせる例が少なくないことなどから塞栓の関与が可成りの割合を占めていると推測された。
北里大学の論文
1979-10-31

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