高齢者用コミュニケーション機能スクリーニング検査 (CFSE) の開発

概要

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高齢者施設利用者には, コミュニケーション障害・嚥下障害を持つ者が多く, 入所時にコミュニケーション障害及び嚥下障害の有無ならびにその状況を把握することは適切なケアを実施する上で欠かせない。これらの利用者に適した簡便な評価法の開発を目的こ, 「高齢者用コミュニケーション機能スクリーニング検査 (Communication Function Screening Test for the Elderly)」と「報告書」を作成した。本研究では全国の老人保健施設などに勤務する言語聴覚士に同検査の実施を依頼し, 本検査ならびに内容的妥当性および検査一再検査の信頼性を検討した。その結果, 本検査はコミュニケーション障害や嚥下障害の状況及び要精査領域を短時間で大まかに把握できる点で有効な検査であり, 妥当性, 信頼性を備えていることが明らかとなった。しかし, 対象とした健常群でも基準値に達しない者の多い項目も明らかになり, 健常高齢者のデータをさらに幅広く検討することが必要と考えられた。また言語聴覚士の感想からは検査項目の更なる検討や他職種への情報提供の方法が今後の課題となった。
県立広島大学の論文