<原著>視覚失認に関する認知神経心理学的検討
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概要
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視覚失認を分類するにあたっては, Lissauer(1890)の提唱した方法が一般的に用いられている。それは視覚失認を統覚型視覚失認と連合型視覚失認の2つのタイプに分類する方法である。以前に筆者はLissauerのいう連合型視覚失認を呈すると思われる症例を経験したので, その詳細について発表した。しかしながら近年では, 認知神経心理学や情報処理理論の発展により視覚認知に関する詳細が明らかになってきたことから, 視覚認知障害を説明するための様々なモデルが利用されるようになっている。本稿では, 視覚認知に関する近年の考え方として, 次の2つのモデル, (1)物体認知過程に関するEllis&Young(1988)のモデルと, (2)Farah(1990)のニューラル・ネットワーク・モデルを紹介するとともに, 筆者が以前経験した連合型視覚失認患者の症状を近年の考え方に照らし合わせて再検討する。
- 県立広島大学の論文
著者
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