南北海道の放牧牛におけるBorrelia burgdorferi感染の血清学的研究
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概要
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南北海道における970頭の放牧牛について, ライム病の原因菌であるボレリア(Borrelia burgdorferi)に対する抗体価の測定をおこなった(ELISA法). 抗体陽性率を, 牛の年齢別にみると, 3歳以上の牛に比べ, 2歳以下の牛の陽性率が有意に低かった. また, 季節による変動では, 抗体陽性率が夏季に高く, 冬季に低いことが明らかになった. もっとも注目すべき点は, 見かけ上健康な牛の中にも, ボレリアに対する高い抗体価を示すものが多く, 抗体陽性率でみても, 何等かの異常を示す牛との間に, 差が見られなかった点である. このことは, ボレリアへの感染機会が, 想像以上に多いことを示している. 動物のライム病の場合, ヒ卜のライム病における, 慢性遊走性紅斑(ECM)のような典型症状が知られておらず, したがって, ライム病と気付かれずに済まされている例も多いと思われる. 上記, ボレリアに対する抗体価の高い, 見かけ上健康な牛も, その例に含まれているのかも知れない.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1993-12-15
著者
-
木村 浩一
道工大
-
磯貝 恵美子
東日本学園大学
-
磯貝 浩
札幌医科大学・実験動物施設
-
藤井 暢弘
札幌医科大学医学部微生物
-
木村 浩一
札幌医科大学医学部微生物学教室
-
磯貝 恵美子
北医大・歯・口腔衛生
-
磯具 恵美子
北海道医療大学歯学部口腔衛生学講座
-
藤井 暢弘
札幌医科大学医学部微生物学講座
-
高木 智史
八雲保健所
-
高橋 晃ー
札幌医大・医・動物実験施設
-
高橋 晃ー
室蘭保健所
-
佐々木 一彦
八雲保健所
-
磯貝 浩
札幌医科大学医学部動物実験
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