精神障害者のTAT(その1) : 境界例の場合
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概要
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二大投映法検査の一つとされながら，TATは，ロールシャッハ・テストに比べれば使用頻度がぐっと低く，従来，事例報告も数少ないようである。そこで，この不備を少しでも補うべく，筆者自身の病院臨床経験に基づいて精神障害者のTAT事例研究が企図され，その第1報たる本稿では，境界例患者のプロトコルが2例提示された。両者は，TAT反応の形式面で好対照をなし，片や，行動化傾向の著しい青年期境界例，片や，抑うつ感や空虚感の強い成人期境界例，の各特徴をよく反映するものであった。Although TAT(Thematic Apperception Test)in one of the major prodective tests in personality assessment,it is not daily use as compared with Rorschach test.Besides,few case reports on it have been published.It was an attempt to improve the this situation and every endeavor to develop the clinical researches by means of TAT that brought forth a series of case studies on TAT responses of mental patients.In the first interim report,two protocols of borderline cases were presented.One was characteristic of a borderline adolescent showing a disposition to act out,and the other was characteristic of a borderline adult inclining to depression.
- 大阪教育大学の論文
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