1チップ無線・神経センシングLSIの設計(アナログ・デジアナ・センサ,通信用LSI)

概要

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生体の活動に制約を加えない小型の多入力神経信号センシングシステムの実現は、生体活動と神経活動の関係を正確に把握するため、生物学および生体工学の分野で要望されている。従って本研究では神経の活動電位などの極微弱な電気信号を同時に多数測定するため、多重化回路、低雑音チョッパ増幅回路、ADC、無線送信回路を1チップに集積化したセンシングシステムLSIを提案した。提案した1チップシステムは、測定チャネルの選択、増幅回路のDCゲイン設定、ADCの分解能設定などを制御できる、プログラマブルなリモートセンシングシステムを実現する。また低雑音チョッパ増幅回路では、高い出力インピーダンスを持つ信号源から信号を検出できる直接チョッパ入力構成を提案し、増幅回路の面積を約1/5に低減した。本システムは0.35umミクスドシグナルCMOSプロセスを用いて設計・試作した。試作したチョッパ増幅回路においてDCゲイン66dB、入力換算雑音lOnV/root-Hzを実現した。また電源電圧3Vにおけるチョッパ増幅回路とADCの消費電力は、それぞれ6mWと2.5mWであった。
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-09-04