P/Tペトリネットの行列方程式の任意発火回数ベクトルのgenerators
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概要
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A∈Z^<m×n>かつb∈Z^<m×1>であるシステムAx=bが与えられるとき, このシステムは, 行列表示の線形非同次Diophantineシステムと呼ばれる. 線形Diophantine方程式の理論は, Newmanの著書(1972) [9]に見られる. そこには, システムが解を有する場合に整数解(χ∈Z^<m×n>)が存在するための必要十分条件を与えている. さらには, Ax=bの非負整数解(χ∈Z^<n×1>_<NN>)は, 科学, 工学の広い範囲で出現することが知られている. 与えられた同次Diophantineシステム(Ax=0^<m×1>)を満たす. すべてのT-インバリアント(χ∈Z^<n×1>_<NN>)を生成するための計算手順は, KruckebergとJaxyによって与えられている(1987) [1]. しかしながら, 一般に1つ以上存在する非負整数特解をも含めて扱った論文は, ほとんどないようである. 本論文では, レベル0-2(非負実数解χ∈R^<n×1>_<NN> for Ax=b, A∈R^<m×n>, b∈R^<m×1>)の解の一般形に関する結果をもとに, まず, レベル4, 5, 6のそれぞれに対して, Au_i=0^<m×1>, i∈I(l)のとなる同次方程式のgenerators(u_i∈Z^<n×1>_<NN>)と, Av_j=b, j=I(κ)となる特解のgenerators (ν_j∈Z^<n×1>_<NN>)を具体的に示し, 次に, 任意の非負整数解(χ=Σα_iu_i+Σβ_jν_j∈Z^<n×1>_<NN>, on Ax=b)の一般形を与えている. ここで, レベルとは, 係数α_iとβ_jの属性を指定したもとでの, 各generatorの計算複雑度を意味する. また, それぞれのレベルにおけるgeneratorの計算法についてもかんたんに議論している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2001-05-18
著者
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茂呂 征一郎
福井大学工学部
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松本 忠
福井工業大学工学部
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松本 忠
福井大学工学部
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高田 真樹
福井大学工学部
-
Takata Maki
Department Of Electrical And Electronics Engineering Fukui University
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