周波数帯域幅の異なる2音源が相互の移動感に及ぼす影響
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概要
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一方の音源が他方の音源よりも先行呈示されるが、同じ場所から同時に移動を開始、終了する2音源を用いて、両音源の移動感知覚を検討した。先行音が広帯域の帯域除去雑音(W雑音)、後続音が狭帯域雑音(N雑音)の組み合わせ(Wn)と、先行音がN雑音、後続音がW雑音の組み合わせ(Nw)のそれぞれの場合について、すべての移動方向の組み合わせ条件を用いて両刺激音の移動方向を同時判断させた。その結果、W雑音に対する判断はWnでもNwでも正しく行われた。しかし、N雑音に対する判断はWnでは不正確になったが、Nwでは正しく判断された。狭帯域雑音の移動に対する判断がWnとNwで異なった要因として、刺激呈示開始時にN雑音が単独で呈示されるか、W雑音の呈示後にN雑音が呈示されるかで、N雑音の知覚的特徴の明確さが異なり、音源としての分離が容易になることが考えられた。
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 2000-03-10
著者
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