聴覚フィードバックに利用される音声情報の物理的特徴(聴覚,音声,言語とその障害)
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概要
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人間の発話には、聴覚フィードバックが重要であると考えられている.しかし、聴覚フィードバックによる発話のタイミング制御には、どのような要因(音声情報の物理的特徴)が支配的であるかについての検討はこれまであまり行われていない.そこで本研究では、聴覚フィードバック音声の時間情報、ピッチ情報、音韻情報の3点が聴覚フィードバックを利用した発話タイミング制御において果たす役割を明らかにする目的で発話実験を行った.遅延聴覚フィードバックパラダイムにおいて、全ての音声情報を与えた条件、音韻性情報を削減した条件、振幅包絡による時間情報のみを与えた条件をそれぞれ段階的に設定して比較した.実験の結果、音声情報が削減されるに従って遅延聴覚フィードバック効果が減少する一方で、音韻性がほぼ完全に失われた条件においても遅延聴覚フィードバック効果が確認された.しかし、発話の振幅包絡による時間情報のみを与えた条件では、遅延聴覚フィードバック効果は生起しなかった.これは音声情報が聴覚フィードバックによって発話のタイミング制御に利用される場合には、時間情報とピッチ情報が重要であることを示している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-03-21
著者
-
筧 一彦
名古屋大学人間情報学研究科
-
筧 一彦
中京大学情報科学部認知科学科
-
筧 一彦
名古屋大学大学院情報科学研究科
-
沢田 晴彦
名古屋大学大学院人間情報学研究科
-
筧 一産
名古屋大学大学院人間情報学研究科
-
覚 一彦
名古屋大学大学院 人間情報学研究科
-
筧 一彦
中京大学情報科学研究科
-
沢田 晴彦
名古屋大学人間情報学研究科
-
筧 一彦
名古屋大学
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