脂質膜によるうま味の定量化

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概要

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昆布に代表される植物性うま味であるL-グルタミン酸ナトリウム(MSG)と,鰹節に代表される動物性うま味である5'イノシン酸ナトリウム(IMP)を混合するとうま味が飛躍的に増大するという「うま味の相乗効果」は,国や食文化の相異を越えて世界中で利用されている.うま味の相乗効果は官能検査により定量化されているが,ヒトの味覚は曖昧で個人差があり,そのときの体調などにも大きく依存してしまう.そこで本研究では,このうま味の相乗効果を脂質膜のインピーダンス測定によって検知・定量化できるセンサの開発と,MSGの脂質膜への作用機序の解明を試みた.インピーダンス測定の再現性が低いという欠点を測定系や脂質膜を改良することで克服し,膜抵抗応答の増大・閾値の低下によってうま味の相乗効果を検知することに成功した.また,溶液のpHを測定することによって,MSGがどのように脂質膜と相互作用するかを考察した.
2004-01-23

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