デザイン処理された新聞見出し画像の文字認識法

概要

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ディジタル図書館構築の重要な技術の1つは、大量文書の初期入力手段である。中でも閲覧頻度が高いと予想される週刊誌、雑誌、新聞などの文書のデータベース化が望まれる。これら文書の見出しには検索時に有用なキーワードが含まれているため、見出し文字を認識できればインデキシング等の編集や検索作業が飛躍的に向上する。しかし、見出しには網点や斜め線などのデザイン処理が施されている場合があり、既存のOCR(光学的文字読取り装置)では文字の認識が困難であった。これに対処するためにデザイン処理部分を画像処理によって除去する前処理法が検討されている。しかし、複雑な漢字では文字ストロークと網点や斜め線などのデザイン部分とが類似しているため、ストロークを誤って削除したり、デザイン部分が残ってしまう問題があった。筆者らは、一つの解決策として、デザイン処理部分を残したまま文字を認識するアプローチをとり、具体的な手法を提案してきた。本報告では、これらの手法によりデザイン処理された新聞見出しの文字を高精度に認識できる見通しが得られることを述べる。
1996-03-11