マルチプリシティクラスタ分析と学習教材の構造化

概要

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本論文では, まず, 学習教材の構造化及び"クラスタリング"アルゴリズムの詳細を述べる. この方法は, 従来のISM法などで用いられた2値行列に基づく方法とは違い, 任意の整数値をその隣接行列要素としてもつ場合に適用でき, 広いクラスに適用可能である. これがグラフ化されたときには重み付きグラフで表されることになる. この方法は, 一つの項目が複数の"クラスタ"に属し得るという特徴(マルチプリシティ)をもつ. 実際の例において, "クラスタリング"の内部の構造化に関しては, ISM法より一般にかなり良い構造化が期待できることがわかる. 特に, ISM法などで問題となった強連結グラフの場合においても良い結果が見られる. これらは, また, 定量的にも示される. また, 後半でこの方法に基づき, マルチプリシティのある場合の"クラスタ"分析について述べ, その応用として教材全体構造のダイアグラム化を行う. 結果は, 赤堀の最適解にほぼ同等なものとなる. 更にこの"クラスタ"分析では, 様々な精度で構造化のダイアグラムが見てとれるようになっている. この手続きにおいて, "クラスタ"間にマルチプリシテイに基づいた新しい関連度が導入され, それをもとに"クラスタ"は再"クラスタリング"される. 最終段階の"スーパクラスタ"では構造化ダイアグラムは完全に系列化される. このことは, 教授方略を考える上で, 重要なヒントを与えてくれるだろう.
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-03-25

マルチプリシティクラスタ分析と学習教材の構造化

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