65. 脊髄後角ノルアドレナリン神経終末の電子顕微鏡的研究(I)
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概要
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脊髄後角には豊富にモノアミン神経終末が存在し、とくにその表層には多数のノルアドレナリン(NA)神経終末が認められる。今回、ラット後角表層I〜III層)に存在するNA終末の微細構造を明らかにすることを試み、更に後角にみられる後根線維終末とNA終末との関係を検討した。2%グリオキシール酸(GA)あるいは2%GA+高濃度Mg++溶液にて灌流後、脊髄(巾1mm)を3% KMnO_4液に浸漬固定し観察した。また一側後根(L_2-L_6〕の結紮を行ったラットも術後36-48時間で同様に処置した。後角表層、とくに膠様質に大小含粒小胞を含む線維終末が多数められた。この径1.0-1.5μ大のNA終末の多くは樹状突起あるいは他の終末(径<2μ)と接し、しばしばその接触面で細胞質の沈着、膜間隙のくし状の構造が観察され、両者との間に密接な関係があるように思われた。稀に後角小型細胞と接するNA終末がみられた。後根結紮後、後角に観察される変性終末は従来からの報告通り、樹状突起あるいは非含粒小胞を含む終末と接するが、NA終末と接する像は現在のところ得られていない。
- 1978-11-01
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