55. 脳血管のためのアミンおよびコリン作動性神経の同時観察法
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概要
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目律神経系の脳血管支配に関する研究が近年報告されつつあるが, 従来はアミン作動性神経には組織螢光法が, コリン作動性神経にはアセチルコリンエステラーゼ(AchE)染色が別個に行なわれて来たため, 両者の形態学的な相関の観察は不充分であった。今回我々はラットおよびネコの脳血管で, グリオキシル酸(GA)螢光法およびAchE染色の同時観察を試み満足のゆく結果を得た。2%または3%GA (0.1M燐酸緩衝液, PH7.4, 4℃)を左心より灌流後, 脳底部血管を剥離し0.32M庶糖液(4℃)で洗滌する。続いてAchEをKarnovsky法(1964)に従って数分間インキュベートし, 再び庶糖液で洗浄後, 2%GA液に数分間浸漬する。試料をスライドグラスに貼布し、熱風(40℃)乾燥後, パラホルムアルデビド(相対湿度40%)蒸気処置し封入する。観察は落射螢光顕微鏡, または落射螢光とタングステン透過光とを組合わせて, 両者の分布の詳細を検討した。脳底動脈, Willis動脈輪, 前・中大脳動脈などの血管壁において, 両者の線維は, 並行して走行するものもあるが, 多くは深さを異にして複雑に走行する。より深部では両者は接近して走行し密接にからみ合って終末する場合が多い。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1977-10-20
著者
-
木村 宏
滋賀医大・解剖II
-
今本 喜久子
滋賀医大・看護学科解剖
-
前田 敏博
滋賀医大・解剖
-
今井 治通
和歌山医大・脳外
-
中井 国雄
和歌山医大・脳外
-
板倉 徹
和歌山医大・脳外
-
今井 治通
滋賀医大・解剖
-
前田 敏博
滋賀医大第一解剖
-
今本 喜久子
滋賀医科大学解剖学教室
-
今本 喜久子
滋賀医科大学基礎看護学科
-
天野 重豊
滋賀医大・第一解剖
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