35. 微細なアミン終末観察のための組織螢光法の改良すべき技術的問題点について
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概要
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我々は従来より胎生期から成熟動物に至るまでのカテコールアミン(CA)線維連絡の詳細を研究するためにGA-凍結乾燥-FA法を用いる高感度組織螢光法により多量の組織試料中のごく微細な終末の観察を行って来た。今回はこの目的のため我々の検討した改艮すべき技術的問題点について述べる。最も重要な段階は凍結乾燥であり, これを監視し制御することが必要である。監視すべき点は試料自体の温度と真空度の2点である。前者については真空中の温度は低温面と高温面との間に直線比例的勾配があるのではなく, 温度のすべりが起る。このため外気温や真空度の変動などが試料温度の大巾な変動をもたらす。このすべりを考慮した装置の改良が必要である。後者についてはトラップ剤は試料に近接する必要があるが, 従来のP_2O_5は吸水時反応熱を発することと吸水限界があるため不適当である。これに代わるものとしてモレキュラーシープス(多泡性合金)が有効である。以上の2点を厳格に監視しコントロールすることにより, 必ずしも, より低温(-45°〜-70°)や, より低真空度(5×10^<-5>〜10^<-7>Torr)を用いずに, 比較的簡便な凍結乾燥装置でCA微細螢光終末の観察が可能である。
- 日本組織細胞化学会の論文
- 1977-10-20
著者
-
木村 宏
滋賀医大・解剖II
-
今本 喜久子
滋賀医大・看護学科解剖
-
前田 敏博
滋賀医大・解剖
-
前田 敏博
滋賀医大第一解剖
-
今本 喜久子
滋賀医科大学解剖学教室
-
今本 喜久子
滋賀医科大学基礎看護学科
-
天野 重豊
滋賀医大・第一解剖
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