電子図書館の高度利用のための機能

概要

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電子図書館の有する多様多量の情報に対しては広汎かつ高度な要求が寄せられる。したがってそれらに応えるには意味理解に基づく、意味処理が必要である。情報の豊富かつ多様な意味を理解するためには概念間の意味関係を充分に記述することが必要である。しかし、検索用のシソーラスでは表現形式が単純で、意味関係が十分記述、表現できない。そのため、意味関係の自動抽出及び概念構造の自己組織化の研究も必要となる。本研究では自動抽出された断片的な意味関係の構造化について研究を行なった。とくに意味関係について部分的重なり、階層関係、多項関係、再帰関係、入れ子関係、相対性、動的関係などに対応するために、均質化二部グラフモデルに基づき、概念構造を記述する。現在、先端科学技術分野を対象とした概念構造自己組織化システムを開発している。それに基づき、情報の蓄積、管理、検索における意味処理だけではなく、類推、帰納推論、仮説推論、発想、連想などの高度な思考支援、意思決定などの応用が可能となる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-11-21