減衰因子を付加した自律拡張型ネットワーク
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概要
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人間の知的活動をモデル化した代表的な研究に意味ネットワークを挙げることができる。これらは記号処理をもとにしているため, 同時に複数の異なる記号がネットワークを伝播し, アナログ信号のように重ね合わせることができない。一方, 数学的に単純化したニューロンモデルのネットワークを用いた研究に誤差逆伝播法などのニューラルネットワークがある。これらは並列処理という観点から, 脳のモデルに近いと思われるものの, ネットワーク内部での局所的な信号の流れに知的活動を説明するような意味を与えることが困難である。このような背景から, 著者らは記憶の機能面と生理学的な知見を統合したモデルとして, 神経細胞とそのシナプス結合での長期増強をもとにネットワークを拡張, 展開し, 連想を行う記憶モデルを構築した。また, ネットワーク内部での節点間での信号の伝播に確率的に動作する新しい枠組を与え, 各々の節点において複数の異なる記号を重ね合わせて扱うことを可能にした。これらの記憶のモテルは記銘や想起, 連想といった面からモデル化されており, 明示的に忘却を行う機構を持っていない。本稿では, ネットワークの動作, 展開アルゴリズムを再検討し, 記憶の検索, 連想について考察するとともに, 減衰因子を付加し, 記憶の減衰, 忘却の機能を実現する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-09-24
著者
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