三次元空間記憶学習課題の制御・解析システム : ヒトでの有用性に向けて

概要

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ヒトをはじめ動物は、自己を取り囲む空間の中で、さまざまなことを知覚しそれを認識し行動している。なかでも聴覚は視覚と異なり、全方位からの刺激に対して情報を得ることができる。音刺激は耳介から入り外耳道を通って鼓膜を振動させ、耳小骨を経て内耳の蝸牛に達する。音刺激情報は蝸牛の基底膜の振動により電気信号に変換され有毛細胞を興奮させ、求心性シナプスを介した神経インパルスは蝸牛神経を介して脳に入り、複雑な神経経路を経て大脳皮質聴覚野に達する。また脳における空間の認識・記憶系では、頭頂連合野-内嗅野-海馬系の情報変換が重要視されており、空間情報に関する長期記憶は最終的に頭頂連合野で形成される可能性が示唆されている。本研究では、脳の空間の認識・記憶系における情報処理様式を解析するために、三次元空間刺激実験装置及び、刺激の三次元的な方向を記憶する三次元空間作動記憶学習課題(三次元方向弁別遅延見本合わせ学習課題)を開発した。またラットに対する実験において、刺激の三次元空間におけるニューロン活動を空間的および時間的に分離して解析するシステムを開発した。また実際にヒトで三次元空間作動記憶学習課題を正座位および横臥位で行い、音源定位という点からその有用性を試した。
1995-09-20

三次元空間記憶学習課題の制御・解析システム : ヒトでの有用性に向けて

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